世界に発信される会議場で1人の男が体験談を発表する。
彼は1995年に北朝鮮に父母と妹の4人で幸せに暮らしていたが、父のいわれもなき罪で逮捕され、残った家族は強制労働収用所に。そこから始まる想像を絶する家族の物語。

強制収容所の実態をアニメで描かれている。そんな中で家族、収容所の仲間たちの絆も描かれていて見やすくなっているが、一方、収容所の取り締まりの男や所長の憎々しげな悪相もアニメで描かれると一層憎しみの度合いが増していた。
監督さんが収容体験をもつ脱北者にインタビューをして10年の月日をかけて作品を作り上げた。2020年度フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で上映された。是非ともご覧いただきたい。
★ もう随分前に北朝鮮の許可の元に映画を撮った監督さんのドキュメンタリー(許可されたところだけ撮影したふりして、禁止される様子とかちょっとした監視者とのやり取りなど隠しカメラで撮っていた)を観たが、その時、北朝鮮はいつ崩壊すると思いますかという質問に「この試写に来ていらっしゃる方々が生きている間は崩壊することはないと思います」と語っていた。そのドキュメンタリーの題名も内容もうろ覚えだが、この監督さんの言葉だけは忘れない。