🎬『ユニコーンを追え』ライン・ランヌ監督/エストニア/108分/2019年
男性社会に挑む若い女性起業家のお話。
小さな町で働いていたウイエは心機一転起業家をめざすためにエストニアの地方都市から首都タリン行く。そこで携帯をいじっていて前を見ていない男とぶつかり、それが縁になって一緒に会社を立ち上げるが……。
まずエストニアってどこ?から始まったミッキー。
★ エストニアは欧州バルト三国の一国。フィンランドの南に位置する。 ロシアと国境を面し、欧州の片隅にある人口わずか約130万人の小さな国だ。 国土は九州ぐらいの面積を持つ国である。また世界最先端のIT国家でもある。
出会った男トヌは背が高いだけで、ミッキーにはいま一つ信じきれない男。もう4回も起業したがことごとく失敗、お金も頭の脳ミソもオールナッシングで夢だけ語れる?輩だ。でもいろんな裏切りや思惑ちがいがあっても、この男、最後までに諦めない。
これは実話に基づいているとか。
映画的にはシュールな映像とテンポの良い会話で飽きさせない作りになっている。若いってうらやましいが3割、自分の人生はよかったなぁが7割のエストニア発の作品。
🎬『ポルトガルの女』リタ・アゼヴェード・ゴメス監督/ポルトガル/136分/2018年
ポルトガルから嫁いできた妃は王が戦争に行きづめで、北イタリアの粗末な古城で読書や絵画などをして暮らしている。召し使いなどは不憫に思っているが妃は自分の運命を達観している。
個性的な作品だった。セリフも最小限(でも言いたいことは的確に伝えている)で俳優さんの表情もあまりない。
主役はポルトガルから嫁いできたお姫様(面立ちは美人ではないがなぜか目を引く魅力がある)は自分の意志を曲げない。王様が戦いに明け暮れしていてほとんどいない。それに「この城にいてはいつなんどき自分がいない時に敵が攻めてくるかもしれないので実家に帰ってくれ」と言う。だが王妃は「とついで来たからにはあなたと運命を共にします」ときっぱりと言う。
こんな時代に自分を主張するお妃は周りに嫌われるはずだが、けっこういじわるされていない。ポルトガルから連れてきた髪結いの女は妃の前でも礼節を守らないが「この髪結いがいないと困るから、それでいいのよ」と周りをいさめている。
殿方はなぜ戦いに明け暮れるのか時々疑問を投げ掛けている。敵が来ないような不便極まりない僻地の離れの城に住まわされても平然として日々を送っている。
音楽は歌い手の女が呪文のような歌をうたっているが皆には見えていないようだ。とにかく当分忘れそうにない作品。
2021年06月01日
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