サッカーが盛んな町、北フランス・クルリエール。90年の伝統を誇るサッカーチームＳＰＡＣの試合中に暴言騒ぎが起きて中心の男性たちが出場停止となってしまった。このままでは残りの試合は戦えずにチームは崩壊。町も大打撃だ。
そんな彼らや町を救うために専業主婦、シングルマザー、セレブ妻、女子高生達も次々と立ち上がった。今までサッカーは見るだけだった彼女たちは、家事や育児に代わりサッカーを始める事になって……。
窮地に陥った名門サッカーチームを救うべく立ち上がった女性たちの奮闘を描いたフランス発のハートフルコメディ。
先日、韓国映画の『野球少女』を観たばかり。野球もサッカーも男のスポーツと思い込みは確かにある。
そんな中でいろんな世間の固定観念の壁を乗り越えて活躍する女性たちのあれやこれやが、今、ちょっとへこみぎみの女たちの「応援歌」になっている。
女たちが結束して一丸となれば、こんなに強くなれるんだとスカッとした気持ちになれた！
🎬『まともじゃないのは君も一緒』前田弘二監督／98分
コミュニケーションが苦手な予備校の数学講師・大野(成田凌)は、今の生活に不満はないが、このままずっと1人でいることに不安を覚えていた。教え子の香住（清原果耶）は、そんな先生に「普通じゃない」と指摘してくれる唯一の相手だ。恋愛経験はないが恋愛雑学だけは豊富な香住に「普通」を教えてほしいと頼み込むが……。
予備校講師と女子高生とはちょっと危険な匂いがして微妙な設定と思ってしまうが、数学専攻(理系全般)なら頷ける。
それに大野の口からついて出る科白なら危険な匂いは薄まり、ちょっといじめたくなるタイプ｡普通？になりたくて一生懸命な表情も面白いし、演じる成田凌の役柄が今までにはない変化球。だが妙にぴったりというのも面白い。
香住の意中の憧れの男・若き実業家宮本（小泉孝太郎）は裏表があり唯一その場しのぎのできる「普通」の人という存在もいい。
普通、普通じゃないはわからないが、誰しも「まともじゃない」部分は必ず持っている、と、思う。
