昨日、福岡アジアフォーカス映画祭が「去年で最後で今年からやめる」というニュースを知った。しばらくショックでボーッとしてしまった。本決まりになるのは15日だが、ほぼ確定だろう。福岡では友だち百人は無理だったがたくさんの映友さんにお会いすることも楽しみのメインだった。夕方に福岡の方からもメールをいただいた。「映画祭がなくなっても小さな映画祭企画があれば、会いに行きますね」と返信した。
🎬『アウトポスト』ロッド・ルーリー監督/アメリカ/123分
アフガニスタン北東部に位置するキーティング前哨基地は、米軍の補給経路を維持するための重要な基地だったが、四方を山のに囲まれた「谷底」で、いつどこから敵に包囲されてもおかしくなく、標的にされやすい地形だった。連日のようにタリバン兵から銃弾が撃ち込まれ、そのたびに兵士たちが大怪我や命を落とす過酷な中で、皆、不安を抱きながら任務に就いていた。
そしてついに、それが現実となって……。
09年10月3日、アフガニスタン北東部の山奥に置かれた米軍のキーティング前哨基地で、300人以上のタリバン戦闘員に対し、約50人の米兵が立ち向かった「カムデシュの戦い」をスコット・イーストウッド、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、オーランド・ブルームらで映画化。
映画は脚本とカメラで大方決まると言った方がいたが、まさにこれがそうだ。
観ているものが、兵士の同じ位置の目線になってまるで戦っていたり、敵から逃げていたりとこの激しい戦いの中に放り込まれてしまった。
こんな標的になる見本のような窪地に前哨基地を作ったのはどうしてなのか?その疑問は最後まで解けなかった。ここで命を落とした兵士たちは勲章をもらったが、生きてこその命。ある意味、鎮魂の反戦映画ともいえる。
🎬『ビバリウム』ロルカン・フィネガン監督/ベルギー、デンマーク、アイルランド/98分
新居を探すトムとジェマ(ジェシー・アイゼンバーグ&イモージェン・プーツ)のカップルは、不動産屋さんから全く同じ家が建ち並ぶ住宅地「Yonder」を紹介される。内見を終えて帰ろうとするが不動産屋の姿が見当たらない。2人は帰ろうと車を走らせるが周囲の景色は一向に変わらない。住宅地から抜け出せなくなって途方にくれていたら、段ボール箱が届き、中には赤ん坊が入っていて2人はどうなっているのか分からないまま世話をすることなって……。
これはいち早く観たかったので、大阪アジアン映画祭を抜け出して大阪駅のビル11階にあるシネコンに。
10分前に入場して、すぐ眠ってしまった!起きたのは小さい男の子が奇声をあげたからだ。はじめてから何分たったのかも分からないが、約20分は寝たようだ。夫は一生懸命に穴を掘っているが奇声をあげる男の子をきらっていて、妻は男の子に優しい声をかけているが「ママ」と呼ばれると「あなたのママじゃない」と言う。
ジェシー・アイゼンバーグ目的で来ただけで内容は把握していなかったので、ちんぷんかんぷんの設定。早く終わってストーリー読みたいと思いつつ最後は相当ひどい(と、いっても好みに近い)終わり方だった。
帰りがけに若いカップルが「不思議な映画だったね」「○○くんと観た映画、ずっとわすれないし」「え?そうきたか」という会話が聞こえてきた。
★ 「ビバリウム」とは生物の飼育・展示用容器のことで、若い夫婦が家に閉じ込められ観客に観察されるというSFスリラー。イモージェン・プーツが第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀女優賞を受賞している。寝た20分、大損した気分。もう一度観てみよう。
2021年03月12日
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