沖縄県西表島は緑のジャングルに覆われた秘境。島には昔巨大な炭鉱があったことはほとんど知られていない。そこに住む橋間良子さんは90歳。彼女は10歳の時に、日本の植民地時代の台湾から養父に連れられてこの島に来た。それ以後、ほとんどここで暮らしている。
子どもらは島を出て音信も途絶え、今は誰もいない家をひとりで守っている。アメリカから来たという青年を離れの小屋に住まわせている。

西表島の戦前、戦中、戦後の生き証人だ。
当時はこの島を死人の島と呼ばれていたらしい。養父は、台湾から働きに来たあらくれ男たちをまとめる親方で、良子さんの目に写った当時の島の様子を、日本語、台湾語が混じった言葉で語りかけてくれた。
ひとり住まいの良子さんには時折ケアをする人が訪問していて、孤立状態ではなく、耳は遠いようだが気性はしっかりしている。
★映画作りとして文字部分が白い画面で読めなかったり、途中、当時の状況を想像する映像がよくなかった。