まず10時から今池で田中幸夫監督の『淀川アジール さどヤンの生活と意見』

このドキュメンタリーの主人公は、河川敷に約20年暮らす「さどヤン」北海道生まれの73歳。
若い時から力仕事他あらゆる仕事についた経験から、大阪淀川河川敷に小屋を作り、捨て犬を飼って暮らしている。小屋のすぐそばには「停留所」と呼ばれる場所も作って、そこに集まってくる人々と楽しく過ごしている。
「アルミ缶などを拾ったら300円から500円だからタバコもお酒も買える。月に何回かドヤに行って掃除すると5500円もくれるんだ」と嬉しそうに話すサドやん。何時間おしゃべりしていても聞いててあきることはなくて、どんどん人間的な魅力が溢れてくる。
「日本ほどいい国はないよ。ここを立ち退けとは言ってくるが強制することはない。俺が死ぬまで身逃しておいてほしいよ」と言う。
最後にサドやんは「人間は生きることが仕事なんだよ」と教えてくれた。
今池から名古屋駅に。スコーレさんで『めぐみへの誓い』を観る。約25人ほど入っていた。監督さんは野伏翔。横田めぐみさんや田口八重子さんたちの拉致された様子、北朝鮮での暮らしなどが描かれていたが、それがどこまで本当のことかわからない。ちょっと脚色しすぎではないかと感じた。
次にちょうど好みの『ミッドナイト・ファミリー』を観たがホラーと思っていたら、ドキュメンタリーだった。これは面白かったしメキシコの国情もよく理解できた。

監督はルーク・ローレンツェンさん。
メキシコシティでは人口900万人に対して公式の救急車が45台ぐらいしかなく、それを補うように民間救急車がたくさん違法で営業している。
オチョヤ一家もそうした違法救急車だが、いざ事故が起きると連絡が入り一番乗りで駆けつけ、病院に運ぶが「料金」は払ってくれなくても違法だから文句は言えない。謝礼をもらっても警察にいくらかワイロを払い、残ったお金は車の修理、ご飯代で消えてしまう。それでも家族協力して「腹一杯食べられて幸せ」という欲のなさだ。
さどヤンも観てほしいが、ミッキーはこちらがオススメ。