2020年11月24日

3連休終わっても イタリア映画祭をオンラインで【12 月20日まで】

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https://www.asahi.com/italia/2020/

🎬『考えてもムダさ』ジャンニ・ザナージ監督/105分/2007年

35歳のステファノ(ヴォレリオ・マスタンドレア)はギタリスト。だが音楽にも恋にも疲れはててしまい、愛犬を連れて故郷に帰ってきた。

故郷の実家も問題を抱えていて、ステファノがいろいろ奔走するがそう簡単ではなかった。
それに自分が母親の浮気相手の子だったことがわかり……。

イタリア映画独特の軽妙で明るい作品。深刻な生い立ちのステファノも主演のヴォレリオ・マスタンドレアの飄々としたお顔のせいかクスッとする場面が多かった。

🎬『地中海』ジョナス・カルピニャーノ監督/107分/2015年

西アフリカの内陸国ブルキナファソ出身の若いシングルファーザーのアイヴァ(クドゥ・セイオン)は、親友のアバス(アラサン・シィ)と、より良い生活を求めてヨーロッパに向かうことを決意する。どうにかイタリア南部の街ロサルノにたどり着くが、そこでの暮らしは夢見ていたものとは違っていたが……。

まるで上質のドキュメンタリーを観ているようだった。移民の厳しい現実をリアルに描かれていた。それも黒い肌のせいで一層差別的だ。

そんな中でも、何事においても積極的なアイヴァと、現状を受け入れられずいつも暗い顔をしているアバスは、国を出る時と同じ気持ちで仕事や行動を共にすることができなくなってくる。

明るくて働き者のアイヴァは低賃金にもかかわらず、オレンジ畑で取り入れ、箱詰め、運搬と一生懸命働く彼を、雇い主から信頼されて食事に招かれたりするが、それ以上の「安定」した生活など手に入らない。

若きジョナス・カルピニャーノ監督はアフリカ系アメリカ人の母親とイタリア人の父親を持つニューヨーク出身。ロサルノの隣町に住み、出演者はほとんど彼の友人たちでしめられている。

🎬『幸せな感じ』ヴァレリア・ゴリーノ監督/イタリア/115分/日本初上映

マッテオ(リッカルド・スカマルチョ)は実業家として成功をおさめていて、ローマで人生を謳歌していた。マッテオの兄エットレ(ヴァレリオ・マスタンドレア)は故郷で中学教師をしていて妻子と堅実な暮らしをしていた。

そんなある日、兄エットレが悪性の病にかかり余命いくばくもないことを知る。マッテオは本人にも家族にも病の真実を知らせずにローマに兄を呼び寄せて治療に専念させるが……。

兄弟それぞれに表立って「言いたくない」ことや「いちど、聞いてみたかった」ことなど、二人っきりの時にぼちぼちと話し始めるのだ。その内容も深刻な問題ばかりでなくて、クスっと笑える場面もあった。

⭐️最後のシーンは浜辺で想定外のアクシデントが起こる。そのことで兄弟は大笑いする。この場面は「幸せな感じ」で締めくくられていた。


🎬『ルチアの恩寵』ジャンニ・ザナージ監督/イタリア、ギリシャ、スペイン/110分/2018年

測量技師のルチア(アルバ・ロルヴァケル)は36歳のシングルマザー。一人娘のローザはフェンシングに夢中になっている。そんなルチアに市役所から大きな仕事が舞い込んで来た。それは郊外の広大な農地で大規模ショッピングセンターを建設する許可を得るための測量だった。

助手を伴い現地に向かい測量するが、市がくれた元図が間違っていた。危険な地質を隠すために偽装されたものだった。だが彼女は、市からの仕事が今後取れなくなるのをおそれて黙っていることにしたが……。


主演はアルバ・ロルヴァケルさん。市からの仕事がなくなるのがこわいために黙っていようと決めたが、測量が終わったすぐに黒いショールを被った貧しそうな女が不意に現れて「この地に教会を建てて」と告げられるのだ。その後に起こる神的現象に驚いた作品。
posted by ミッキー at 00:07| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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