🎬『愛しの母国』チェン・カイコー総監督/グアン・フー、チャン・イーバイ、シュー・ジェン、シュエ・シャオルー、ニン・ハオ監督/中国/155分/10月30日よりグランドシネマサンシャイン(池袋)にて1週間限定公開
🎬1949年・中華人民共和国建国から70年目を記念して製作されたオムニバス映画。1949年10月1日、北京天安門で行われた中華人民共和国の成立宣言式典でスパイが潜入していると知り、広場の門を閉じてしまう。国旗掲揚は門の外で失敗なく揚げることができるよう責任者たちがいろいろな手を使って成功に導いていく。
『ラストエンペラー』の舞台であった紫禁城の大屋根から外の人民に向かって大声で「○○と○○が足りない、持っている人がいたら持ってきてほしい」と叫ぶ。すると門の外には多くの人が大切にしていた金属などを手にして集まっていた。
そして国旗掲揚のボタンを押す毛沢東……。赤い布地のはためきが美しく、心も高揚した。
🎬1964年・中国初の核実験成功の裏側で、国防技術のために人生をささげた男と結婚を前提に清らかな恋をしていた女性の物語。男は核実験中に事故が起きた時、身を挺して爆発を止め死の床についた。死の間際に病院を無断で出てバスに乗った。そのバスには国家機密のために黙って別れた恋人が乗っていて……。一番印象に残った一編。
🎬1984年・ロサンゼルス五輪女子バレーボール決勝戦。道端に台を作って皆んなでテレビ中継を見ようと食べ物を持ち寄って宴会気分。でもアンテナの調子が悪くて、その家の少年は屋上に駆け上がったり、アンテナがちょうどよく映るところでじっと動かずにいたりと活躍するが……。
その他、1997年香港返還。2008年北京五輪。2015年中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念活動の式典パレード。2016年・中国初の有人宇宙飛行。
中国の7つの歴史的瞬間が描かれている。中国の人々のためのお祭り的な映画ともいえるが、一方、監督さんグループの作品『八佰(原題)』『薬の神じゃない!』を考えると、中国映画は今、良い具合に混ざり合っていると思う。
2020年10月17日
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