🎬『土曜の午後に』モストファ・サルワル・ファルキ監督、脚本/バングラデシュ、ドイツ/86分/熊本市賞
バングラデシュの首都・ダッカ。ラマダン期間中の土曜の午後。高級レストランに銃声と叫び声が起きる。2016年7月に起こった「ダッカ・レストラン襲撃人質テロ事件」をワンショットでリアルに描かれている。
このテロ事件は人質に日本人が含まれていたので、かなりニュースでもやっていて覚えている。人質を一人一人尋問してイスラム教に反する答え方をしたりやコーランを読めなかったりしたらすぐさま銃殺。その度に身が縮まりドキリとした。
若い女性でヒジャブ(髪を覆うスカーフ)をした女性は助かったが、派手な服装の人はそれだけで撃たれていた。容赦のない殺し方のテロ組織の信念や言い分も台詞に入れてあったのが印象に残った。バングラデシュの国情をもっと知るべきとも感じた。
★ ダッカ・レストラン襲撃人質テロ事件は、現地時間で2016年7月1日の夜、21時21分にバングラデシュの首都ダッカの外交関係施設などが集まるグルシャン地区の「ホーリー・アーティザン・ベーカリー 」を武装した7人が襲撃したテロ事件。この事件で、民間人20人、犯人6人、警察官2人の死亡した。
🎬『マリアム』シャリパ・ウラズバエヴァ監督、脚本/カザフスタン/76分
夫が突然姿を消し、女手一つで幼い子供3人を育てなければならなくなった主人公マリアム。追い詰められた彼女は、警官である同級生の助力で、夫が死亡したと申告し、生活保護を受けることができた。だが金銭的な余裕とともに、彼女が女性としての喜びを取り戻し始めた頃、夫が突然戻って来て……。
実話で、実話のご本人が子らと一緒に出ている映画。ドキュメンタリーではなくてドラマの一登場人物としてご本人が出ている映画はたくさんはないが珍しいわけではない。
最近では、クリント・イーストウッド監督の『15時17分、パリ行き』の3人の若者たち。戦後1953年の日本映画『アナタハン島の眞相はこれだ』に比嘉和子自身が出ている。まだ他にもあると思うがすぐには思い浮かばない。
マリヤムの夫や独り身の彼女に寄ってきた男は俳優さんだろう。
人を惹き付ける力のある作品だから公開もあり得るから内容は書けないが生活のために「背に腹は変えられない」という言葉が浮かんだ。
マリアムは今どうしているのだろう。監督さんに聞いてみたいことがいっぱいある。
2020年09月24日
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