🎬『事故物件 恐い間取り』中田秀夫監督/8月28日公開
売れない芸人のヤマメ(亀梨和也)はひょんなことから「事故物件に住んでそれをレポート」する仕事にやっとありついた。事故物件とは自殺したり殺されたりしたアパートの物件のこと。不動産屋さんもそういう物件を扱っているので紹介されて住むが……。
これは事故物件住みます芸人として活躍する松原タニシさんの実体験によるベストセラーノンフィクション『事故物件怪談 恐い間取り』の映画化。
この作品をみて2018年に公開された『ルームロンダリング』を思いだした。自殺や殺人のあった部屋に何ヵ月か住むアルバイトをする天涯孤独な少女・八雲御子(池田エライザ)が主役で、彼女が少し曰く付きの部屋にすんで「事故物件解消」となるストーリーで、彼女は幽霊さんたちと仲良く?!なるという作品だった。オダギリジョーさん、渋川清彦さんも出てきて映画の出来より内容がユニークで忘れられない作品だった。
しかし『事故物件 恐い間取り』は本当にテレビ番組として成り立ったもので、監督さんもホラーの中田秀夫だから「恐い」ではなく「怖い」でなくては、と、ちょっと気抜けしてしまった。
題名だけでホラー好きは映画館に行ってしまうが「怖い」を求めずに「生きていく辛さ、ひどいことされた恨み」という本当に恐い世の中を味わってほしい。
🎬『幸せへのまわり道』マリエル・ヘラー監督/アメリカ/109分/イオンシネマ名古屋茶屋にて
雑誌記者のロイド・ボーゲル(マシュー・リス)は、姉の結婚式で絶縁していた実父ジェリー(クリス・クーパー)と再会する。家庭を顧みず病身の母と自分たち姉弟を捨てた父をいまだに許せず、殴り合いになってしまった。
数日後、雑誌社の上司から子ども向け番組の司会者として有名なフレッド・ロジャース(トム・ハンクス)を取材することになった。フレッドはロイドの中に強固なわだかまりを抱えていることを見抜く。ロイドもフレッドの不思議な人柄にひかれていくが……。
初日2回目上映で観た。お客様は4名。もっともっとたくさんの方に見てほしい作品。
アメリカで1968年から2001年の間に放送された子ども向けの長寿番組の司会者フレッド・ロジャースと、雑誌「エスクァイア」に掲載された新聞記者ロイド・ボーゲルによる記事の映画化。
2人の交際が進むにつれてロイドは不器用ながら変化していく。怒りをおさめる方法は、と、ロイドが聞くと、フレッドは「ピアノの低い音の鍵盤を力一杯ガンガンと叩くんだ」と言っていた。
大人のロイドには何も難しい事は言わないが、子ども番組ではけっこう難しいことを優しい口調で話していた。
2020年08月28日
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