
🎬『チャンシルは福も多いね』キム・チョヒ監督、脚本/韓国/95分
映画プロデューサーのチャンシル(カン・マルグム)は、長年、一緒に組んでいた有名監督が突然死したことで仕事を失ってしまう。生活レベルを下げるために間借りすることにした。大家の老婦人(ユン・ヨジョン)は風変わりで始めは戸惑いがあった。仕事もないので生活のために親しい女優ソフィの家で家政婦をすることにした。そこで教養があって温和なフランス語の家庭教師が気になり始めたチャンシル。
ホン・サンス作品のプロデューサーを務めたキム・チョヒ監督が自らの体験をもとにした長編デビュー作。第24回釜山国際映画祭で韓国映画監督組合賞などを受賞。
40歳のチャンシルさんはフランス語の家庭教師に心乱されるが、そんな気持ちの微妙さを独特な雰囲気を持って演じていた。彼女は美人ではないがだんだんと愛おしくなってくる。
🎬『ネヴィア』ヌンツィア・デ・ステファノ監督、脚本/イタリア/87分
ナポリの近郊の下町に住むネヴィア(ヴィルジニア・アピチェラ)は、売春宿をひそかにやっている祖母ナナとネヴィアの妹エンツァと暮らしていた。すぐ近所には一人暮らしで独身の叔母ルチアもいる。
ネヴィアはまだ17、8歳ぐらいだが学校にも行かず、古着売り、年寄りの買い物やゴミ出しを手伝って小銭を稼いでいる。そんな彼女は地元ヤクザの息子に惚れられているが、相手にもしなかった。こんな惨めな生活から妹と2人でいつか飛び立とうと希望を持ち続けていた。そんなある日、町にサーカス団がきて……。
少女のネヴィアは素顔であったが、いろんな場面で化粧や顔に色をつけるところがあった。そのシーンが本当にうまくいかされていて、最後の幕切れも見事だった。
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