🎬『ブリット=マリーの幸せなひとりだち』ツヴァ・ノヴォトニー監督、脚本/スウェーデン/97分/ミッドランドスクウェアシネマ2にて
結婚して40年になる専業主婦ブリット=マリー(ペルニラ・アウグスト)は、仕事で忙しい夫のために毎日完璧に家事をするのが自分の役割だと信じていた。
そんなある日、病院から心臓発作で運び込まれたという電話で駆けつけたら、夫のそばには愛人が……。それも長年の付き合いと知って、すぐ家に戻り結婚指輪を置いてトランク一つで家を出た。
その日は安ホテルに泊まって、すぐ職業紹介所に相談に行くが働いた経験がないのが致命的と言われてしまう。だが運のいいことに、田舎町ボリにあるユースセンター管理人兼子どもたちのサッカーコーチの職があった。
もちろんすぐに飛びついたマリーだった。
「幸せなひとりぼっち」の原作者フレドリック・バックマンによる小説「ブリット=マリーはここにいた」を映画化した作品。
スウェーデンのイメージとして自立する女性とか専業主婦はほぼいないという頭があったので是非とも見たい作品だった。
確かに「40年専業主婦でやってきた女性」をスウェーデンにおいては普通の主婦と考えるのは無理がある。しかし映画を観ていくうちに彼女が完璧主婦になってしまった経緯がわかってくる。
彼女が何度も口にする「1日ずつよ、1日ずつ」という言葉が、人それぞれにいろんな意味にとれる。
★この小さい村で感じのいい警察官の中年男と恋愛一歩手前になるが、この男の口説き文句がとってもよかった!
★夫が愛人を作る気持ちも理解できる。チラシどうりの仏頂面で40年間、笑顔もあまりなかったろうに。
🎬『パブリック 図書館の奇跡』エミリオ・エステベス監督、脚本、製作、主演/アメリカ/119分/伏見ミリオン座にて
オハイオ州のシンシナティにある公共図書館に勤めるスチュアート(監督さん)は新人を育てたり来館者を分け隔てなく接していて、いつも来るホームレスとも顔見知りだった。
その日は記録的な寒波でホームレスたちのシェルターはどこも満杯で、ある男が今日はここに泊まると70名近くがワンフロアーを占拠し始めた。スチュアートは彼らの苦境を察し立て籠った彼らと行動を共にするが……。
俳優や映画監督としても活動するエミリオ・エステベスが製作、監督、脚本、主演を務めたヒューマンドラマ。
去年の『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』の中にもホームレスのことはチラッと出ていた。だがここは一挙に70名以上だから大騒ぎになってしまう。図書館の外では実況するテレビ局もきて、事態を混乱させる。内部では図書館、市、警察のお偉いさんが総出。双方の思惑が交差する中で、どんな奇跡が起きるのか楽しみにしていたが奇跡ではなくて奇行だった。
その後、どうなったのか知りたいと思うがそれは描かれてない。
今日の二つは期待値は高かったが2回見たい作品ではなかった。
★ この2つの作品には共通項がある。
1 俳優さんが監督、脚本をやっている。
2 それと主役さんがとちらもこまめに家事をしていること。もちろんマリーさんは完璧だが、スチュアート氏もこぎれいにしていてトマトなどを栽培して快適な生活をしていた。
2020年07月19日
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