🎬『ワイルド・ローズ』トム・ハーパー監督/イギリス/102分
前科あり、2人の子を持つシングルマザー、でもカントリー歌手になる夢は捨てられないローズ(ジェシー・バックリー)。グラスゴーを出てカントリー歌手になることを夢見ていた。だが、刑務所から出たばかりで、2人の子供を抱えるシングルマザーの彼女にとって、夢の舞台はあまりにも遠い場所だった。
縁あって家政婦としてお金持ちのスザンナ(ソフィー・オコネドー)の屋敷で働き始めたローズ。彼女の歌を聞いたスザンナは、その才能に驚いて、ナッシュビルに行く資金集めのために、有力者を呼んでパーティを開く準備をしてくれたが……。
映画は陽気に出所するシーンから始まる、そして馴染みの男のところで久しぶりのセックスをして、次に行き着いた所は自宅……、そこには小学生の娘、幼い男の子、2人の面倒を見てくれていたしっかりものの実母マリオン(ジュリー・ウォルターズ、上手い!)が待っていた。
その家をノックする時に始めてローズの行動に躊躇する「姿」を見た。ここで「悪いママでごめん、不甲斐ない娘でごめん」が出ている。はじめの5分で監督さんの手腕が伺われる。
心に残ったセリフがあった。実母マリオンが最後に一生かけて貯めたお金をローズに渡して「私も若い時あなたを産んで、それからだって大学をめざせたけど、子育ての方が楽だったからやめたのよ。子供たちは私に任せて、あなたは夢を追うのよ」と言った。「母親らしくしなさい」といつもうるさかった母親の意外な言葉だった。
★ 監督さんの前作は『イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり」のトム・ハーパー。気象学がまだ学問として認められていなかった時代。気球乗りと天気の謎を解明したい若手学者の二人が気球で地上1万メートル超の天空を目指す物語。これも女性フェリシティ・ジョーンズが命がけで頑張っている。希望を捨てずに頑張る女性映画だ。
その他、26日公開映画
🎬『オーバー・ザ・リミット 新体操の女王マムーンの軌跡』マルタ・プルス監督/ポーランド、ドイツ、フィンランド/74分
ロシアの新体操選手マルガリータ・マムーンと彼女のコーチであるイリーナ・ヴィネル、アミーナ・ザリポアに密着したドキュメンタリー。http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/474606961.html
🎬『悪の偶像』イ・スジン監督、脚本/韓国/144分
市議会議員のク・ミョンフェ(ハン・ソッキュ)は清廉潔白なイメージで市民から支持されていたが、ある日、ミョンフェの息子ヨハンが飲酒運転していて人をはねてしまう。死んだ被害者は工具店を営むユ・ジュンシク(ソル・ギョング)の一人息子プナンとわかり、事故はプナンが妻リョナ(チョン・ウヒ)と新婚旅行に行っている最中の出来事だった……。http://mikki-eigazanmai.seesaa.net/article/474407402.html
2020年06月26日
この記事へのコメント
コメントを書く