🎬『在りし日の歌』ワン・シャオシュアイ監督/中国/185分/4月3日より角川シネマ有楽町他にて全国ロードショー公開
ヤオジュンとリーユン夫婦は、ひとり息子のシンと中国の地方都市で幸せに暮らしていた。
同じ工場の同僚であるインミンとハイイエン夫婦には、偶然にもヤオジュンとリーユン夫婦の息子と同じ日に生まれた息子ハオがいた。両親たちは、お互いそれぞれの子の義理の父母としての契りを交わし、息子たちは兄弟のように育った。
ある日、ハオは「川で遊ぼう」とシンを誘うが泳げないシンは見ているだけで動かなかった。だが、周りの子らの執拗な呼びかけに川に入ってしまった。そして……。
子ども同士遊んでいて事故にあい死んでしまうのはよくある。夏の水辺では特によく起こる。一人っ子政策の厳しい時代背景では死んだ男の子の親の嘆きは計り知れない。
この二つの家族は男の子が同じ日に産まれたという因縁でお互いの父母を「義親の契り」を結んでいた。シンが水死するまではうまくいっていた、と思いきや、さにあらずだった。
これを書いてしまうと面白味が半減するから書かないが、中国ならではの事情が絡んでくる。
でも、この作品の結末には希望がある。ピカピカの幸せではないが、小さな幸せを大切にして生きていくという慎ましい夫婦が目に焼き付いている。
試写が終わってから上映時間を知ったが、短く感じたのはミッキーだけではなかった。
★在りし日の歌とは卒業式に歌う「蛍の光」で友情よ永久にと歌っている。
2020年03月29日
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