🎬『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』豊島圭介監督/108分
1968年に大学運営に異議をもつ学生たちが団結し、それが全国的に広がった学生運動。中でももっとも武闘派といわれた東大全共闘をはじめとする1000人以上の学生が集まる討論会が1969年に開催された。三島由紀夫は警視庁の警護を断り、単身で討論会に臨み、2時間半にわたり学生たちと議論をした。
1969年5月に東京大学駒場キャンパスで行われた作家・三島由紀夫と東大全共闘との伝説の討論会の様子と討論の場にいた人、元・楯の会のメンバー、元全共闘の人らが三島との関わりを語っている。
1969年5月に東京大学駒場キャンパスで行われた作家・三島由紀夫と東大全共闘との伝説の討論会の様子を軸に、三島の生き様を映したドキュメンタリー。
三島由紀夫の映像は例の自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決前の演説する姿しか「動く姿」は見ていない。このドキュメンタリーは自決の約一年半前にあたる。
三島由紀夫の漠然とした姿がこのドキュメンタリーで改めて真の人間像が浮かび上がって来た。
敵対しているはずの一千人以上を前に臆せず話す三島は、非の打ち所がない寵児で、常ににこやかに話する姿は一瞬たりとも人の気をそらさない。
赤子をだいて登場した芥正彦も負けてはいない。その芥氏の「今」も当時の飄々とした表情そのままに「50年目の真実」を語っていた。
★TBSに保管されていたというフィルムの原盤は80分近い長さで、プロデューサーの刀根氏が東大時代の同級生だった豊島監督に声をかけて映画になった。この時代のことを知らない世代の監督さんに、ということで白羽の矢が刺さった。
2020年03月20日
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