2020年02月23日

グリーンイメージ国際環境映像祭(2)『風はどこから吹くのか』『シカの角が赤く染まる季節』『ミンガ 抵抗の声』

🎬『風はどこから吹くのか』シー・フーファン監督/台湾/60分

台湾のある郊外の人々の暮らしは、町が雇用促進の名のもとで石油プラントを誘致したことで環境が一変した。

一日中、プラントの煙突からは黒い煙がモウモウと吐き出している。


監督さんが育った台湾・雲林県の小さな町で働く場所を得るために、その代償はとでも大きい。大気汚染のもたらす被害は、身体を蝕み、漁が出来なくなったりいている。

毎日400本のエントツから出る汚染物質を耐え忍んで生活するしか手立てのない生活に思考が停止してしまった。


🎬『シカの角が赤く染まる季節』ガリーナ・レオンチェワ監督/ロシア/63分

ロシアのアルタイ山脈の辺境の地で暮らす男たちは鹿の角を生産して生活の糧を得ている。野生の鹿を捕らえて成長させて、角が大きく立派になれば大の男が4、5人で押さえつけてチェーンソーで角の根元から切り落とす……切り口からは血がにじみ出し、その生血が一番強壮剤になると飲む男がいた。

角を切り落とされた鹿はどうなったか、死んでしまうのか、また生えてくるまで飼われるのかわからないが、見終わっても血生臭いシーンがまとわりついて困った。


🎬『ミンガ 抵抗の声』ポリーヌ・デュトロン&ダミアン・シャルル監督/ベルギー/76分

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パタゴニアからメキシコの山々に住む原住民である少数民族たちのコミュニティが蜂起しはじめている。彼らは土地の破壊、命の破壊、独自の言語や風習の破壊を糾弾している。

パタゴニアの土地を守ろうとするマプチェ族、メキシコ南部で新しいコミュニティを作ろうとするサパティスタ民族解放軍、ホンジュラスでより良い社会を目指すレンカ族等々を訪ねる監督カップル。

30以上のコミュニティを訪問している。一つひとつが早く終わってしまうので混乱してしまったが、移動は飛行機をつかわなかったと最後に字幕に書かれていたのが印象に残った。『アポカリプス航空〜』の3分アニメとリンクする貴重な一言だった。
posted by ミッキー at 07:48| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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