🎬『名もなき生涯』テレンス・マリック監督/アメリカ、ドイツ/175分/2月21日よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー公開
オーストリアの小さな村・ザンクト・ラーデグントで農業を営むフランツ(アウグスト・ディール)は、一目惚れしたファニ(ヴァレリー・パフナー)と結婚。幸せな日々が始まった。
その頃オーストリアでは第二次世界大戦でナチスドイツに併合。暗い状況が広がり始めていた。1940年、フランツはエンス基地での軍事訓練に召集され、数ヶ月間、愛する家族と離れて暮らすことになった。そんな中、フランスが降伏して、戦争は終結するかに見えた。
フランツも愛する家族の元に帰還し、再び幸せで平穏な日々を送り始めるが、戦火は激しさを増し、村の男たちはいつ召集されてもおかしくない状況となった。そんな中、フランツは信奉しているキリストの教えどおり「兵役は断ります。罪なき人は殺せない」と神父に告げるが……。
監督さんは『ツリー・オブ・ライフ』『シン・レッド・ライン』の巨匠テレンス・マリック。第2次世界大戦時のオーストリアでヒトラーへの忠誠を拒み兵役を拒否した実在の農夫の物語を映画化。
美しい田舎風景、仲睦ましい家族、だが兵役拒否するや村八分なる。普通の神経ならここで意志を撤回するだろうが、妻も意見がましいことを言わず夫に従っていた。ファニの実家の母親が助けてくれたり、誰もいないところを見計らって親切にしてくれる人もいた。
連行されたフランツに牧師さんや弁護士、裁判長も最後まで「気持ちは変わらないか」と聞くが、考えは変えなかった。
映画資料を読むとフランツは36歳で亡くなったが妻ファニは2013年に100歳でお亡くなりになった。夫の分まで生きたことになる。
★裁判長を演じたブルーノ・ガンツさんの最期の作品。2018年の作品『ザ・タバコニスト』もこの夏には公開される。
2020年02月16日
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