🎬『男と女 人生最良の日々』クロード・ルルーシュ監督/フランス/90分/2020年1月31日よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国ロードショー公開
若い頃はレーサーだった「男」ジャン=ルイ・トランティニャン(88)は海辺の老人施設で誰とも交わらず孤独に過ごしている。過去の記憶といえば「女」アヌーク・エーメ(87)のことだけ。それを察した息子アントワーヌ(アントワーヌ・シレ)は女をさがし始める。
「女」は娘フランソワ(スアド・アミドゥ)と共に雑貨店を営んでいる。突然のアントワーヌの訪問と願いに驚くが会うことにはためらいはなかった。
数日後、二人は介護施設で再会する。「あなたは新入りかい、昔、愛した人と声が似ている、手のしぐさも…」とぎこちなく話すうちに焦点の合わない眼差しが生気に満ちてくる……。
2018年秋にお亡くなりになったフランスのムード・ミュージックの巨匠フランシス・レイの名をしらなくても、♪ダバダバダ〜のスキャットの一節は聴き覚えがあるはず。1966年に日本公開となったクロード・ルルーシュ監督『男と女』の主題歌だ。この映画はその後の二人を監督、俳優をそのままに作られた映画史上初の奇跡の作品。
この作品は時の流れの中で存在する人間そのものを描いている。心の奥底にしまい込んでいた愛の喜びや悲しみが、甘酸っぱい香りと共に蘇ってきて久しぶりに若返った心地がしたが、手遅れと思うが「美しく老いる」という難問に挑戦するエネルギーもいただいた。
★同じ学校の寄宿舎にいたそれぞれの息子、娘も今や60歳。もちろん同じ役で出ている。
2020年01月19日
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