🎬『テルアビブ・オン・ファイア』サメフ・ゾアビ監督/ルクセンブルク、フランス、イスラエル、ベルギー/97分
エルサレムに暮らすパレスチナ人青年のサラーム(カイス・ナシェフ)は、1967年の第3次中東戦争を舞台にしたテレビドラマ『テルアビブ・オン・ファイア』の撮影現場で通訳や言語の指導をしていた。撮影所に通うため毎日面倒な検問所を通らなければならなかった。
そんなある日、サラームは検問所のイスラエル軍司令官アッシ(ヤニブ・ビトン)に呼び止められいくつか尋問された時、「テルアビブ•オン•ファイヤ」の脚本家だととっさに嘘をついてしまった。司令官のアッシは妻がそのドラマの熱烈なファンなので自慢するために、ほとんど毎日サラームを呼び止めては、脚本のアイデアを出し始めて……。
脚本家などと言ってしまったサラーム、さあ大変!彼は言語指導という名目だが、叔父さんのバッサム(ナディム•サワラ)が番組プロデューサーだったので雑務兼言語指導という職にありついた甥で、脚本など1文字も書いたことがなかった。
それがドラマ班のイザコザで運良く脚本アイディアを出したのが元で大変。母親に電話して「こういう時お母さんなら何て言う?」と教えてもらったり、前から好きな女性に助言してもらったり、喫茶店のお隣に座った恋人同士の会話を頂いたりして、冷や汗流しながらも脚本を作っていくと、何故か評判も良く……と滑り出し上々。
いやいや、これからが難題山積みなんだけど、それは是非劇場で。とにかく最後は「お見事❗️」の一言。
2019年11月22日
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