2019年08月22日

バカはどっちだ!9月6日公開『タロウのバカ』

ネットフィリックスで『全裸監督』を見ている。1980年代の日本で「AVの帝王」と呼ばれ、アダルトビデオ業界の伝説の男・村西とおるの半生の生きざまを描いている。ネットフィリックス仲間?から是非と薦められて見始めたが俳優さんがそうそうたるメンバー。

主役に山田孝之、満島真之介、余喜美子 リリー・フランキー、石橋凌。話の内容が内容だからポルノチックな場面はたくさんあるが、この男の行動から目が離せなくなった。 総監督さんは武正晴。痛みとユーモアをもって描かれていた。

🎬『タロウのバカ』大森立嗣監督/119分/9月6日よりテアトル新宿他にて全国ロードショー公開

戸籍がなく一度も学校に通ったことのない少年タロウ(YOSHI)。彼には名前もなかったが高校生のエージ(菅田将暉)とスギオ(太賀)はタロウと名前をつけたのだ。エージとスギオはそれぞれ悩みを抱えているが、タロウといる時だけ、心が解放されるのだった。

彼ら3人は近隣を走り回り、自由な日々を過ごしていたが、ひょんなことから一丁の拳銃を手に入れたことから、3人は現実に向き合うことになって……。

『さよなら渓谷』『セトウツミ』『日日是好日』の監督さん。『セトウツミ』『日日是好日』など淡々とした映画も『さよなら渓谷』や今作のような痛い映画も時をあまりおかずに作り続けている方。

『タロウのバカ』はだれにでもオススメとはいかない。見たあと、ベタッとくっついた靴底のガムみたいに「拭いきれない何か」が張り付いて離れないのだ。

今時、名前も戸籍もない少年という子がいるのかとネット調べてみたら、すぐにいくつもヒットした。この少年には母親がいて同居はしているがほとんど無関心だ。出産は一人でしたのか?と思ったが、ネット情報では産院から逃げ出した例もある。子を置いていかないだけでもマシと思わないといけないのか。

主役はあくまでも少年で友だちになった菅田将暉は脇役だ。この脇である彼は少年を珍しいものを見るように、面白がっているような目で見ている。彼も紛れもなく「はみ出し」た若者だが、この少年との遭遇で安いだ気持ちになっていく。「脇=他人」の目で寄り添っていた。

二度は見ないと思うが、当分忘れそうにない作品だった。
posted by ミッキー at 10:42| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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