1981年、フランス・パリで起きた猟奇殺人事件。日本人である佐川一政が友人のオランダ人女性を射殺して、遺体の一部を食べた。その佐川は今から6年前に脳梗塞で倒れ、弟・佐川純の世話になって暮らしている。その日常生活を追うドキュメンタリー。
日本のどこの配給会社も買わなかったというこのドキュメンタリー。名古屋ではイメージフォーラム・フェスティバルで台風の雨嵐の中、夜に一回だけ上映された。ミッキーは娘がいたのでこんな嵐の中を外出できなかったが、7名の方がずぶ濡れで集まったとか……観た方が一言、嘘であってほしいと思ったと語られた。名古屋公開は伏見ミリオン。
この頃、ミッキーは子育てに追われていて、この奇異な事件を別世界のことのように捉えていて覚えているけど関心はなかった。もちろん映画などは年に3本ぐらい子どもにせがまれて観ていただけだ。
それにしてもこの時代にホームビデオでかなり大きな屋敷の部屋や庭で、兄弟は生き生きとチャンバラをしたり、頬をくっつけて笑っていて仲の良い様子だ。普通より恵まれて愛情深く育てられていたのがわかる。
画面にぼんやり映る佐川、確かにあの佐川だ。弟は事件の当時やその後の家族のことをポツリポツリと話し出す。その内容は想像のつくものであった。が、後半になって意外な映像が飛び込んでくる。目を疑うもので、文字にするのもためらわれる。
⭐️監督・製作・撮影・編集は「リヴァイアサン」のルーシァン・キャステーヌ=テイラーとヴェレナ・パラヴェル。第74回ヴェネチア映画祭オリゾンティ部門審査員特別賞受賞作。(念のため『leviathan リヴァイアサン』 アンドレイ・ズビャギンツェフ監督 とは違う)
雨上がりの名古屋。まだまだ油断できないが午前中はバスに乗って名古屋ベイシティに。
🎬『ハッピー・デス・デイ』クリストファー・ランドン監督/アメリカ/96分/TOHOシネマズ名古屋ベイシティにて
大学の女子寮に暮らす美人だが傲慢な女子大生のツリー(ジェシカ・ロース)は勝手気儘に遊んでばかりの毎日。誕生日の前日も名前すら知らない男子学生カーター(イズラエル・ブルサード)のベッドで目を覚ました。
カーターとはそそくさと別れていつも通りに学生生活を送るが、夜道で奇妙なマスクをつけた者に刺し殺されてしまう。ところが不思議なことに、目覚めた日も所も一緒で、カーターの部屋のベッドにいるのだった。そんなことが何回も繰り返して、その度に殺される恐怖に見舞われるのだった……。
面白かった。
はじめはなんて嫌な女だろうと思って観ていたが、だんだんと高飛車な態度を反省するようになってからはエールを送りつつハラハラしながら見守った。この作品で納得の終わり方だったが、また7月12日から『ハッピー・デス・デイ 2U』と続編がある。
ええ、あんな怖いこともう一度、いや、何回も経験させるなんてツリーがかわいそうだ。かわいそうだけど、絶対見逃せない「エンドレス・ループ・ホラー」