山里氏のことはミッキーはどんな方かもわからない。しかし優ちゃんは『花とアリス』で大好きになった女優さん。花が鈴木杏でアリスが優ちゃん。紙コップをガムテープでトウシューズにしてバレエを踊るシーンはもう15年前だが忘れられない。
旦那様になる方は美男には程遠い感じ(失礼)だが、じゃがいも系で優ちゃんの女優道を応援してくれそうだ。お幸せに。
🎬『誰もがそれを知っている』ファルハディ監督/スペイン、フランス、イタリア/133分/ヒューマントラストシネマ有楽町にて
アルゼンチンに暮らしているラウラ(ペネロペ・クルス)は、妹の結婚式のため故郷スペインに2人の子を連れて帰省。夫は仕事のために一緒に来られなかったが、親戚やワイン業を営む幼なじみのパコ(ハビエル・バルデム)たちと久しぶりに再会した。
妹の結婚式後のパーティーでラウラの娘イレーネが気分が悪くなって寝室に1人寝ていたところ、いつの間にか行方がわからなくなった。そのうち犯人から身代金を要求するメッセージが携帯に届く。
ラウラの夫(リカルド・ダリン)もアルゼンチンから駆けつけるが、親戚や家族で長年隠されていたことが次第にあらわになってきて……。
『別離』『セールスマン』の監督さん。この2作品ではアカデミー外国語映画賞を受賞している。
この作品もドラマ性とサスペンスがミックスされた作品だったが、誘拐事件のあっけない展開は、この村に新たな「誰もがそれを知っている」話が一つ追加されただけ。ラウラの持つ秘密も驚くほどのことはなく、映画的にはよくある話。
見どころは、始まりの教会の自動鐘つき装置シーンは秀逸。
この小さな村にも貧富の差、移民労働者への差別、土地所有に関しての昔からの因縁など「表」の部分のほうが荒々しく正直に描かれていたが、表題である隠された「裏」部分の描き方がほぼ想定内だった。