2019年06月02日

EUフィルムデーズ2019(1)『キオスク』『ヤン・パラフ』

🎬『キオスク』ニコラウス・ロイトナー監督/オーストリア、ドイツ/113分/日本初上映

1937年のウィーン。キオスク(タバコ、葉巻、新聞などを売る店)の見習い店員として田舎から出てきた17歳のフランツ(シモン・モルツェ)。店の主人オットー(ヨハネス・クリシュ)は、タバコの知識はもちろんのこと、お客の特徴、注意するべきことなど優しく教えてくれる。

そんな中、常連客の老人・ジークムント・フロイト(ブルーノ・ガンツ)と親しくなりフランツの恋の相談相手になる。

店主オットーは片足がないが、カウンター越しにはそれはお客から見えない。観ているこちらも彼の姿を見てハッとさせられる。客の注文の品を探して手渡すのがフランツの役目だ。

世界的に有名な心理学者であるフロイトさんに恋の悩みを相談するが、そこで面白いのがフロイトさんもすぐにはうまい助言ができなくて困っている表情がおかしかった。きっとフロイト自身も「女」のことに関してはわからないことが多かったのだろう。

⭐️今年2月にお亡くなりになったブルーノ・ガンツさんの燻し銀の演技が光っていた。
⭐️ナチスが台頭して来る不穏な時代を描いたロベルト・ゼーターラーによる小説「キオスク」の映画化。


🎬『ヤン・パラフ』ロベルト・セドラーチェク監督/チェコ/124分/日本初上映

ヤン・パラフは、今から50年前の1969年にワルシャワ条約機構軍によるチェコスロヴァキア占領への抗議として焼身自殺した学生。
この学生の行動は無気力になっていた人々を再び奮い立たせることとなって、チェコでは誰でも知っている人物。この映画は、心優しい息子のパラフ、友人思いのパラフ、思慮深くて繊細なパラフが描かれている。

彼の青春時代のチェコの様子が丁寧に描かれていた。かれの母親の存在の大きさが印象に残った。母親は信念の人だが息子のためには手づるを求めて裏工作もする。そんな母親も、一方では故郷の駅の構内(?)で売店をやっていて、裏の土地では野菜を作っていて貧しい人に分けてあげていた。

焼身自殺をする場面は一番最後だった。そのリアルさに観ておられなかった。調べてみたら、85%の火傷を負い3日後に亡くなり葬儀には800,000人が訪れたと書いてあった。あの様子で3日も苦しんで亡くなったかと思うとたまらない気持ちでいっぱいになった。
posted by ミッキー at 08:24| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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