2019年05月24日

ご冥福をお祈りいたします 『続 青い山脈』

杉葉子さんがおなくなりになった。中央線沿線の24時間コンセルジュ付きの豪華な施設で過ごされていた。

2016年10月21日に偶然にもお会いすることができた。その時の日記を。

今日はS宅でスタッフが集まって編集をしていたら、突然『青い山脈』の杉葉子さんが立ち寄ってくださった。Sさんとは長年の友人でケーキを差し入れしてくださった。

もうすぐ88歳の誕生日と言われたが、私たちはただ拍手とおめでとうございますと言うだけで、反対にケーキまでいただいた。

背筋がすっとまっすぐに伸びておられて、お美しさは格別だった。それにもまして日本語の美しさが自然に身に付いておられた。真似しようにも真似できない美しい佇まいにうたれた貴重なひとときだった。


🎬『続 青い山脈』今井正監督/83分/1949年/2015年 岐阜ロイヤル劇場にて


海沿いの町の女学校の生徒寺沢新子 (杉葉子)は、偶然知り合った高校生の六助(池部良)と二人でいるところを見られてしまった。新子は男性名で偽のラブレターをもらうが、その差出人は同じクラスの女生徒たちだった。

彼女の担任の島崎先生(原節子)は、偽の手紙を書いた生徒を厳しく叱るが、そのことで生徒の反感をかい、事件が町中に広まり、島崎先生を辞めさせようという強行な意見も飛び出してしまう。

『続 青い山脈』の始まりは、『青い山脈』の部分を少し入れてあるので、これだけ観ても楽しめた。今、これをみるとさすがに「昔はこうだったよね」と古く感じるが、「今はそんなのこと全然ない。男女平等!」と言えるか?と問えば、今も似たようなこともある。

特に印象的だったのは、女優さんの美しさだ。好みからいくと、まず艶やかな小暮実千代さん。明るいお声と伸び伸びとした肢体の杉葉子さん。たおやかな原節子さん…美しい。

それぞれに心に秘めた恋があるが、芸者・梅太郎を演じる小暮実千代が想いを告げられず、黙って諦めてしまう様子に切なさとはがゆさを感じた。

♪青い山脈の歌のように、明るい青春映画と思い込んでいたので、本当に岐阜まで来て、この作品を観に来てよかった。
posted by ミッキー at 02:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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