神経科学者ウィリアム・フォスター(キアヌ・リーブス)は、人間の意識をコンピュータに移す研究に打ち込んでいた。その実験がもうすぐ成功という時に、突然の事故で彼の家族4人が死んでしまう。
悲しみに耐えきれないウィリアムは、タブーを犯し、家族の身体をクローン化して意識を移し替えて、完璧なレプリカとして再生させようと決断。だがウィリアムは家族の記憶に一部を改ざんして移しかえていた。
そうして家族と幸せな日々を送ろうとするウィリアムだったが、研究を狙う政府機関は「サンプル」として4人を奪おうと襲いかかって来て……。
監督さんは『デイ・アフター・トゥモロー』の脚本家のかた。
キアヌ様ファンなら觀逃せない!が、しかしSF度はあまりにも現実感がなくて「それは無理だよ」と思いながら観た。
まあ、キアヌ様の家族を守るための誠実なお顔とそれを邪魔する者に対して容赦ない暴れぶりで満足。
🎬『居眠り磐音』本木克英監督/121分
親切で礼節をわきまえた若者・坂崎磐音(松坂桃李)は剣の達人。だが日向ぼっこで居眠りする猫のような剣術で「居眠り剣法」と呼ばれていた。
磐音と幼馴染である小林琴平(柄本佑)と河井慎之輔(杉野遥亮)の3人は、江戸勤番を終えて三年振りに九州・豊後関前藩に戻る。琴平の妹・舞は慎之輔に嫁ぎ、磐音も琴平と舞の妹・奈緒(芳根京子)と祝言を控えていた。
ところが、舞が不貞を犯したという噂を聞いた慎之輔が、噂を真に受けて舞を斬殺してしまう。それに怒った兄の琴平は、噂を慎之輔に吹き込んだ人物と慎之輔を斬る。当然、琴平は罰せられることとなり、磐音が錯乱した琴平を討ち取るよう命じられた。
琴平を討ち取った磐音は、妻になるはずの奈緒の実の兄を殺した以上、もう一緒になれないと彼女に黙って脱藩し、浪人の身となって江戸の長屋で暮らすようになって……。
公開の5日前に完成披露試写があった。観た後の感想を耳ダンボで聞いているとほとんどがいいねと言っていた。
主演の松坂桃李他すべて俳優陣はいいが、いかにも人物描写の底が浅い。終盤にかけての泣きどころもちょっと大仰。屋敷内部はいいが、外のセットがいただけない。いろんな点をマイナスしても観るべき時代劇には違いないが……。
⭐️例の薬物事件で公開が延びてやっと完成した。代わりに奥田瑛二さんがやっていたが、きっと大勢の人がいない画面に変えて作り直していて、そこを観るだけでも監督さんの力がわかった。
⭐️本物の時代劇を作ればお客があまりはいらない、人気スターを起用して時代劇を噛み砕いてゆるくすればヒットする……難しい選択だと思う。