女性秘書のダニー(フレイア・メーバー)は、予定なしの休暇前日に、若いやり手社長から急ぎの仕事を頼まれた。自宅に来て手直しした原稿をタイプで打ってもらいたいという仕事だった。
社長の妻はかつての同僚で「妻も会いたがっている」などと言われて社長と一緒に豪邸に行くと、夫婦はダニーを置いてパーティーに行き遅くなるから、申し訳ないけど仕事をしていてくれと言われる。
ダニーが思っていたのとは違ってがっかりしたが、今更、帰るわけにもいかない。部屋を案内されて寝間着も貸してくれて、晩食も1人分用意してくれた。
翌朝、仕事の資料を渡して帰ろうとすると「ボーナスに色をつけたよ」と現金を渡されて喜ぶダニー。社長は「急に家族で外国に行くが、うちの車で(ブルーの高級車サンダーバード)飛行場まで送ってくれないか。車はうちの駐車場に置いといてほしい」とまた頼みごとをされる。
こんな高級車など上手く運転できないと尻込みするダニーだったが、嫌とは言えず、夫婦を飛行場に送って行ってから「この車で海を見に行こう」と思い立った。1日、2日ならばれないとふんだダニーは南に向かって車を走らせた……。
DVDの絵柄が、ホラー全開で、ヒッチコックの傑作に匹敵する❗️などと書かれているし、それに「カリコレ2016/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016」上映作品なので即、買った。しかし、しかし、ホラーでなくて、ホラ映画😡だった。ちっとも怖くない。ドキドキもしない。1回目見たときは💤。2回目で一応最後まで見たが ?が何本もたった。
これは1970頃の設定だから家の電話とタイプライター時代で、今ならこんな映画は論の外。
無理に良いところをあげるならダニーをやる女優さんはスタイルは細身で脚が素敵、メガネ美人、ソバカス美人で女優さん目当てならどうぞというくらいだ。
毎年、シネマカリテのカリコレでは3割がたこういうレベルがまじっている。それにしてもよくぞDVDになったわと妙に感心した。
DVD「我が闘争ー若き日のアドルフ・ヒトラー」ウルス・オーダーマット監督/ドイツ/111分/2009年
1910年、オーストリア。画家になるために美術アカデミー入試のためウィーンへとやってきた青年アドルフ・ヒトラー(トム・シリング)は、ホームレスのための安い下宿所に住むことにした。
彼は、ユダヤ人の初老の男シュロモ(ゲッツ・ゲオルグ)とカーテンだけで仕切った部屋で共同生活を送ることになる。
生意気なヒトラー青年は初めこそ皮肉のシュロモにやり込められていたが、豊富な知識を持っていたシュロモにヒトラーは知的刺激を受けた。
その後、美術アカデミーの試験に落ちたヒトラーは橋の上から自殺を図る。自殺は未遂に終わったが、次第にヒトラーは政治に傾倒していくようになって……。
最初がヒトラーが美大に落ちて鉄橋から身投げする場面だ。いいシーンだった。ここで死んでいれば何百万のユダヤ、ロマの人々が助かったのにと思わずにはいられなかったが……。
若きヒトラーの住む宿屋や宿屋の住民、周りの情景を手抜きなしで見せてくれた。ヒトラーを演じるのは『コーヒーをめぐる冒険』に出ていたトム・シリング。こんな線の細い若者が「ヒトラー」になっていくのか?と疑問視していたが、どんどんイメージどうりになっていく。
⭐️このDVDは後日、またゆっくり観賞したいと思っている。
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