カンパーニャ州の田舎町に住む17歳のアントニオ(ジャンピエロ・デ・コンチリオ)はビックチームでサッカー選手になる夢を持っていた。
今も地元のかなり強いチームに入っているが、母一人子一人の生活で高校に行かず、朝は母と農園でレモンを栽培して、昼間はサッカー、夜はガソリンスタンドでバイトをしている。
問題は母ミリアム(アンナ・フォリエッタ)が情緒不安定で福祉係の知人の裁量でなんとか母息子が一緒に暮らしている状態だった。
そんな時、アントニオが都会の有名サッカーチームのスカウトマンの目に止まり……。
このお母さんが大問題。即、精神病院行きレベル。若い女に走った元旦那の住む団地前で「いるのはわかっているのよ、話があるから出て来なさい!出て来ないなら裸になる!」などと言っておっぱいボロン(あ、ブラジャーになったのかな)、とにかく異常すぎる。
知り合いの福祉の人も、次、どこかから通報があったら、あなたは17歳だからお母さんは子どもの育児不適当で離ればなれになると忠告をうけている。
だが、日常生活では農園で働いて息子を大事にしている。息子もお母さん思いでことが起こればかけてつけている。健気な息子だが観ていて暗い気持ちになった。
⭐️地元でサッカー指導する男の方がとてもいい言葉で選手を育成していた。きっと俳優さんではなくて本物のサッカー指導者と思う。
🎬『幸せな感じ』ヴァレリア・ゴリーノ監督/イタリア/115分/日本初上映
マッテオ(リッカルド・スカマルチョ)は実業家として成功をおさめていて、ローマで人生を謳歌していた。マッテオの兄エットレ(ヴァレリオ・マスタンドレア)は故郷で中学教師をしていて妻子と堅実な暮らしをしていた。
そんなある日、兄エットレが悪性の病にかかり余命いくばくもないことを知る。マッテオは本人にも家族にも病の真実を知らせずにローマに兄を呼び寄せて治療に専念させるが……。
この映画祭で上映された『私の娘よ』に女優として出られているヴァレリア・ゴリーノさん。彼女の第2作品目の映画。今回、2本の女性監督があったが両方とも言うことなし❗️だ。
兄弟それぞれに表立って「言いたくない」ことや「いちど、聞いてみたかった」ことなど、二人っきりの時にぼちぼちと話し始めるのだ。その内容も深刻な問題ばかりでなくて、クスっと笑える場面もあった。
男優さんお二人が人気俳優なので公開もあり得る。これもミッキー地元あいち国際女性映画祭でもう一度観られたらこんな幸せなことはない。
⭐️最後のシーンは浜辺で想定外のアクシデントが起こる。そのことで兄弟は大笑いする。この場面は「幸せな感じ」で締めくくられていた。