2019年04月29日

イタリア映画祭2019 (2)『私の娘よ』大忙しアルバ・ロルヴァケルさん

🎬『私の娘よ』ラウラ・ビスプリ監督イタリア、ドイツ、スイス96分日本初上映

両親と共にサルデーニャで住む10歳の誕生日が近いヴィットリア(サラ・カス)は、この頃の母ティーナ(ヴァレリア・ゴリーノ)の様子がおかしいと感じていた。物思いにふけったり、会話も上の空だったりしていたのだ。そんな時、母の古い友人という女性アンジェリカ(アルバ・ロルヴァケル)の住む「山」に連れて行ってもらう。

アンジェリカは母と違い自由奔放で話すこともはっきり言うのでまたたく間に大好きになって……。


素晴らしい作品だった。この女性監督さんの前作『処女の誓い』も大好きな作品。

この作品にもアルバ・ロルヴァケルさんが出ていた。話はそれるが東京で同時に『私の娘よ』『ルチアの恩寵(映画祭4作品目)』『幸福なラザロ』『ザ・プレイス 運命の交差点』と4作品に出ている。イタリア映画界でなくてはならない大女優さんだ。

『私の娘よ』はイタリア映画祭公式カタログにはいろいろな出来事が終盤5分前まで書いてある。それは映画の旨味を出しきったように感じている。だからあえて書かないが『月を買った男』と同じサルデーニャで同じような風景が一ヵ所あった。

これは公開されるべき映画で、あいちの女性映画祭でもう一度観られたらこんな幸せなことはないと思っている。


前作の2015年の『処女の誓い』を少し。

女性の地位が低いアルバニア北部の山村。姉妹として育ったハナ(アルバ・ロルヴァケル)とリラ(フロンヤ・コデリ)。

女性として生きるには制限が多い村で、リラは恋人と駆け落ち、ハナは育ての親の仕事を継いで木の伐採などをする。女人禁制の伝統的な掟に従って「終生処女」の誓いをして、ハナの名前から男性名マルクになる。だが、成長するにつれて抑えきれない感情が生まれイタリアに旅立つ。そしてリラの家を訪ねていく。


アルバニアとイタリア、過去と現在、男性と女性と選んだ道も対照なストーリーの中で、ハナの人生が静かに展開する。

一見、地味な作品だったが、生きるためとはいえ、胸のふくらみを隠し、髪を短髪にして、ズボンをはき、腕時計をして、男然と生きていくハナ(マルク)に「これからは石となって生きよ」と耳元でささやく母親の言葉がとても印象深かった。

監督さんは脚本段階からアルバ・ロルヴァケルさんを頭に浮かべていたと語ってくれた。ベルリン国際映画祭コンペティション部門に選ばれた作品。
posted by ミッキー at 08:45| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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