ほぼ引退状態の老弁護士ロレンツォ(レナート・カルペンティエーリ)はナポリ中心街の広いマンションに一人で暮らしている。彼の過去の浮気のために妻は亡くなり、娘、息子は成人しているが寄り付きもしない。
そんなロレンツォが心筋梗塞で入院したが大事に至らず退院して来たら、庭続きの家にお隣さんが越して来ていた。
ちょうど越して来た奥さん・ミケーラ(ミカエラ・ラマッツォッティ)が鍵を持って出なかったので困っているところに出会い「うちの裏庭を通ればいいですよ」と助けてあげた。 それが縁でミケーラの夫ファビオ(エリオ・ジェルマーノ)や子供たちと家族のような付き合いが始まる。
さずが『家の鍵』のジャンニ・アメリオ監督。
孤独な老人を中心に、ナポリに越してきて土地に慣れない若夫婦、自分の息子、娘、そして孫、人生に悔いを残した浮気相手、等々を的確な距離感を持って描かれていた。
若夫婦の夫が神経衰弱になっていて、老弁護士をまるで父親のようにいろんな悩みを打ち明けるシーンはとても吟味された脚本だった。
同じ国でも違う土地で暮らすストレスの度合いが高いのだろうか。
終盤、年老いた父親と娘の歩み寄るシーンには「遠くの親戚より近くの他人」 という諺があるが、ミッキーは反対に何かコトが起こればやはり身内だなと感じた。
余分💦
今週の週刊文春のP.105 平松洋子さんの「この味」に、ミネストローネの福 という題で冷蔵庫の中のあらゆるものをミネストローネ風に大鍋で作った様子が書かれていた。早速、ミッキーも中くらいの土鍋にいっぱい作った。ベーコンはやめてあらびきウィンナーにしてフゥ〜フゥ〜いいながら食べた。(マカロニも炭水化物だけど少しならいいかっと片目をつむって入れた)