普通なら寝て治すが今回ばからは医者にいこうと覚悟した。
年末にシドニー娘のところに行くからだ。年に一度のミッキー大、大、バカンスだから。
ベトナムから帰ってきた連れ合いも風邪をひいていたのでお互い無理ができない年齢と遅まきながら悟った次第。
🎬『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』前田哲監督/120分/12月28日より全国ロードショー公開
1994年、札幌に住む鹿野靖明(大泉洋)は幼い時にから筋ジストロフィーという難病になり、34歳の今日では動かせるのは首と手だけ。いつも誰かのケアなしでは生きていけない身体だ。
そんな不自由にもかかわらず病院ではなく市内のケア付き住宅で大勢のボランティアに囲まれて風変わりな自立生活を送っていて……。
原作は渡辺一史著「こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち」の映画化。車イス人生をワガママに生きた実在の人物である鹿野靖明と彼を支えたボランティアや家族たちの「愛しき実話」。
毎月一回、お世話になった方を施設にお見舞いに行くが、だんだんといろんなことができなくなっていく様子を目前にすると切なくなってくる。
すでにベッドで寝ている以外は車椅子で、痛いところを自分でさすることや、喉が渇いた時にお水をもらったり、トイレにいきたかったりしてもケアの人にわかるように声が出せない状態だ。
ミッキーが行くと奥まってしまった小さな目から涙を流して、弱々しい身体全体で喜んでくれる。問いかけには正確に首を縦に振ったり、横に振ったりして答えてくれるので意識はしっかりしている。それでもこの施設はみんなとても頑張っていて時間決めで呼びかけしてくれている。それでも、介護にも限度があるという現実も何回か行くたびにわかっていた。
だから、この作品を見て「ここまで要求していいのか?」「少し図々しいのではないか」と感じたのが正直な気持ちだった。
鹿野さんとボランティアの方々とのぶつかり合いが「人が人を支える」ことがどんなことなのか現実的に描かれていた。障害のある人とない人が「共に生きる」についても考えさせられた。
しかし、金銭的なことが一切わからなかった。ボランティアだからみんなタダなのか、お家賃もいるだろうし、どこか連れてってもらうにも交通費はいるだろうし……難病のために特別な手当てがあるのだろうか、親が出しているのだろうか。金銭的な疑問が湧いてきたので原作を読みたくなった。