1992年、LA・サウスセントラル。家族と暮らせない子どもたち7人を引き取って育てているミリー(ハル・ベリー)は、貧しいながらもどの子にも分け隔てなく愛情を注いで明るく生活をしていた。お隣さんの白人男性オビー(ダニエル・クレイグ)は、子だくさんでとってもうるさいミリー家に文句をつけながらも、内心は彼らを見守っていた。
しかし、一家が住むすぐ近くで、黒人が数人の警官の暴行によって犠牲になった事件が起きて、それに対する不当な判決が出たことで暴動になってしまう。
映画の始めはハル・ベリーさん扮するミリーの子どもの世話の仕方、ハグして話しかけたりと一人ひとりを大切に接している姿に感動した。自分が産んだ子じゃないのに朝からてんてこ舞いの生活をしている。その上、自分は注文のケーキを焼いて配達している。もう肝っ玉母さん顔負けの働きだ。
お隣さんのダニエル・クレイグさん、最初すぐにはわからなかった。ダニエル・クレイグ=ジェームス・ボンド役だから……、でも今年の意外な役のNo.1は『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法 』ウィレム・デフォーさんだ。クレイグさんはNo.2だ。でも1と2の差はちょっとだ。
話はそれたが、女性監督のデニズ・ガムゼ・エルギュヴェンさんはトルコ系フランス人の方でロサンゼルスへ何度も訪れて取材して製作したと書いてあった。
ミッキーは当時この騒動の元になった画像をテレビニュースで何回も見ているから相当な大事件だったわけだ。そのアメリカ全土に波及した人種差別の問題と嫌が上にも巻き込まれてしまった2つの家族を、当時の実写フィルムなどをまじえて描かれている。
⭐️ロドニー・キング事件を調べてみたが、騒動の起きる原因は相当な根深いものだった。 この事件の前、1989年の時にスパイク・リー監督『ドゥ・ザ・ライト・シング』で人種間対立を提起して暴動へと発展する映画を作っている。少なくともこの時点でくすぶっていたということになる。