タイで自堕落な生活から麻薬中毒者となってしまったイギリス人ボクサーのビリー・ムーアは家宅捜索により逮捕されて、タイでも悪名高い刑務所に入れられる。殺人、喧嘩、汚職がはびこる刑務所で、ビリーはムエタイとの出会いによって人生が変化していく。
東京の試写で観た作品だが、始めに配給の方が「タイの監獄にようこそ!」と言われたので笑いが起こった。
ほとんどというか90%タイの牢獄の中だ。タイの刑務所の様子がたっぷり映し出されるが、これが非常に不衛生。大きな部屋の床に肩がふれんばかりにズラーっと寝かされて雑魚寝以上の狭さ。
ここから元ボクサーだった男・ビリー・ムーア(ジョー・コール)が抜け出すには、ボクサーチームに入ることだ。ボクサーチームは同じ刑務所内でも待遇がうんと違うので必死だ。
ずっと暗い暗い映像が続くので、まるで観ているミッキーも囚人のように「太陽が見たい、そとの空気がすいたい」と思うようになった。
字幕もほとんどなくて、試写でなければ逃げ出していたに違いないが、最後の3分でガツーンとやられた。ムエタイの足げりにあったようにガツーンと来たのだ。でもそれは「キモ」なので公開を待ってほしい。
⭐️原作者はビリー・ムーアさん。いいところで出演もなさっている。