マイケル・ギルモア著村上春樹訳の「心臓を貫かれて」を選んだ。ハードカバーで重い本だ。年内に読めるだろうか心配だ。
DVD『狼よさらば』マイケル・ウィナー監督/アメリカ/94分/1974年
都市開発会社の設計技師であるポール・カージー(チャールズ・ブロンソン)は、ニューヨークの高級アパートに妻ジョアンナ(ホープ・ラング)と住んでいた。一人娘キャロル(キャサリン・トーラン)は結婚して近所に住んでいる。
そんなある日、娘キャロルの夫ジャクソン(スティーヴン・キーツ)からジョアンナとキャロルが何者かに襲われて救急病院に運ばれたという電話を受けた。病院に行ってみると妻は死亡、娘は暴行されて意識が朦朧としていた。
妻の葬式にはなんとか出た娘だったが、その後、精神病院に入った。今までの生活が根底から覆された。ポールは会社に戻り仕事をすることで辛さを紛らわす他はなかった。
そんな彼を見た上司がテキサスのツーソンでの新しい都市開発計画の仕事をしないかと持ちかけてきた。話にのった彼はツーソンにいき、偶然にも銃を手にする機会を得て……。
ミッキーのブログを読んでくださっている「ねんねこさん」からDVDを貸していただいた。
今週末公開する『デス・ウィッシュ』は「狼よさらば」のリメイク版。時代が42年ほど前だから、都市開発設計技師は救急外科医師になっているし、娘は結婚していなくて大学入学が決まっている設定。時代的に納得いく変え方だ。
DVDの小さな画面でも一度も止めたり巻き戻したりせずに見入った。終わり方も気に入った。それにも増して、彼がドンパチドンパチ小悪者をやっていたのに「兵役拒否者」の経歴の持ち主だったことだ。
読み終えたばかりの「戦争拒否 11人の日本人」にも通じることもあって、当時のアメリカの「良心的兵役拒否」を調べる糸口になった。
公開される『デス・ウィッシュ』と「狼よさらば」を見比べると時代の変わりようも見られるのでオススメしたい。それと、オコア警部のヴィンセント・ガーディニアさんのちょうど良い太り具合が懐かしい……。