山林火災といえばヘリコプターから消火剤や水をまくことしか知らなかったが、山に入り風の向きで火が来る方の木々を伐採して火どまりの空き地をすごい早さで作っていくという地上からの作業もあって、その様子が克明に描かれていた。
水撒き専用のヘリコプターもあって、ヘリコプターの先に太いホースをぶら下げたまま、家々にあるプールのため水を旋回しながら吸い込んで、火災現場で放水、またプールに行って……というものだった。山火事の多い地域では一瞬の油断もゆるさない森林消防隊の過酷な現状を知ることができた。
🎬『恋は雨上がりのように』永井聡監督/112分/5月25日より東宝系映画館にて全国ロードショー公開
陸上競技に打ち込んできた高校2年の橘あきら(小松菜奈)は足の怪我で夢がやぶれ、放心状態でファミレスに入った時に、店長の近藤正己(大泉洋)から優しい言葉をかけてもらったことがきっかけで、このお店でアルバイトを始めることにした。
店長はバツイチで一人暮らし。子どもは元奥さんが育てている中年男で、あきらより28歳も年上だ。そんな彼女は店長に好意以上のものを感じていく。日増しにその気持ちが大きくなって、ついに自分の気持ちを店長に伝えるが……。
眉月じゅんのベストセラーコミックが原作。中年男を巻き込んだ ? 青春映画といえる。
監督さんは『世界から猫が消えたなら』『帝一の國』の永井聡。ミッキー好みの映画だ。その監督さんが親子ほど年の差が離れた大泉さんと、今、人気絶頂の小松菜奈を組み合わせて瑞々しい青春映画を見せてくれた。
まあ、普通では考えられない設定 (? )と思うが、優しくて、ちょっととぼけていて、脂っけなしの大泉さんとなら、OKというかもしれない。
案外、中年おじさんお一人で、というお客さんが多いのではと思う……