🎬『シチリアン・ゴースト・ストーリー』アントニオ・ピアッツァ、ファビオ・グラッサドニア監督/126分/日本初上映
13歳のジュゼッペ(ガエターノ・フェルナンデス)とルナ(ユリア・イエドリケヴスカ)はシチリアの小さな町に暮らす同級生。
ジュゼッペは野犬に襲われそうになったルナを助けてくれたり、自分の厩舎で馬を見せてくれたりしたが、その後、突然ジュゼッペが行方不明になってしまう。
ルナは学校にも来なくなったジュゼッペを心配して先生や両親に聞くがみんな口を閉ざして何も教えてくれなかった。
ジュゼッペの家に行っても相手にしてもらえず、思い余って、親友のロレダーナ(コリン・ムザッラリ)と協力して町中でビラ配りを始めた。
これは1993年に実際に起きた誘拐事件が基になっている。そして監禁期間が2年以上もあり、最後は酢酸に溶かされるという結末を向かえた。
どうして、2年以上もわからなかったというとマフィアに関わりたくないという大人たちの姿勢がそうさせたのだと来日された監督さんが教えてくれた。
だが作品としてはイマイチのれなかった。ストーリー展開が分かりにくいことと現在なのか過去なのか想像なのかがすぐにわからなかった。
5月末に公開する『ゲティ家の身代金』の誘拐された土地もイタリア。最後、解放された時に村の家々に助けを求めるゲティ家の孫を、どの家もマフィアと関わりになりたくないので戸をあけなかった。
監督さんも言っていたがイタリアはこの時期に誘拐事件が多発したが、ジュゼッペの事件をきっかけにアンチマフィア運動が盛んになったと話してくれた。