レスリングを愛する男マハヴィル・シン(アーミル・カーン)は、生活のために選手として生きることはあきらめたが、道場で若者たちを指導していた。いつか息子が産まれたら金メダリストにしようと楽しみにしていたが、生まれる子は4人とも女の子だった。
諦めかけていたところ長女のギータ(幼少期・ザイラー・パンデ/青年期・ファーティマー・サナー・シャイク)、次女のバビータ(幼少期・スハーニー・バトナーガル/青年期・サニャー・マルホートラ)の喧嘩する姿に「格闘技」のセンスがあることを見抜いた。
それからは毎日、毎日、二人を鍛え始めるが、そんな親子を見て町中から笑い者になる。
これはインドで有名なレスリング選手・姉妹とお父さんのお話。
ストーリー展開は予想通りだが、140分はあっという間だった。オリンピックでメダルを取るぐらいの選手の家族は大変な協力をしているが、指導するのが肉親なら「逃げ場」がない。反対に逃げ場がないからこそ、上達が早いし無駄がない。姉妹はきっとお父さんを「大好きだけど大嫌い」と思っていたに違いない。
熱血お父さんは、インドの宝ともいえる大スター・アーミル・カーン。この映画では若い頃から50代まで演じる。体重も70キロ〜90キロ〜70キロと変化するが、監督さんは70キロが前後にあるので70キロを一度に撮ってしまおうと提案したが、カーンさんは時間軸どおりに増減したいと希望して撮影に臨んだ。
姉のギータは2008年に日本の吉田沙保里、伊調馨選手と試合をしているし、ギータとバビータは国際試合で29個のメダルを獲得している。