やっと宮部みゆきの「悲嘆の門」を読み終えた。長編小説といえども1ヶ月以上もかかるなんて歳をとったものだと悲しくなる。今日は中村文則著「X教団」を読み始めた。
🎬『ぼくの名前はズッキーニ』クロード・バラス監督/スイス、フランス/66分/2月10日より恵比寿ガーデンシネマ他にて全国ロードショー公開
いつもお部屋で黙々と絵を描いて遊んでいる9歳の少年イカールはママと暮らしている。パパは若い女といなくなってしまい、それからというものママはビールばかり飲んでいる。
ある日、ビールの空き缶でタワーを作って遊んでいた時、突然の事故で最愛のママを亡くしてしまった。
その事故を担当したのは警察官のレイモン。ママがつけてくれたイカールの愛称「ズッキーニ」を大切にしている少年を不憫に思ったが、孤児院に連れて行く……。
ストップモーションアニメといえば古くは『チェブラーシカ』、最近では『KUBO クボ 二本のの弦の秘密』がある。一コマ一コマ動かし、膨大な時間をかけて製作するアニメだ。
少年が主役で大きなお顔に寂しげな大きなお目目に短くて太い眉毛、気持ちを表すような口元……。造形人形とは思えない幅の広い表現力のある登場人物に圧倒され、製作者お一人お一人の努力、協力に頭が下がった。
内容はお子様向けと思っていたが、そうではなかった。ズッキーニの罪悪感のもとになっている事や。いろんな事情で孤児院に来ているわけを、甘いお菓子のようにコーティングせず、ズバッと子らの口から出てくる。この乱暴さに驚いたが、子どもだからこそ曖昧な言葉が使えない設定も頷けた。
周りの大人の様子も正直に描いていた。これはどの年代の方にも是非観ていただきたいアニメ。観た後、ズッキーニとシモンのお顔がちらついた。