印刷会社で営業を担当している金山和成(窪田正孝)は、親の作った借金を肩代わりしてかつかつのアパート生活を送っていたが、そこに刑務所から出てきたばかりの乱暴者の兄・卓司(新井浩文)が突然現れ「当分、ここで暮らすが小遣いも貸してくれ」と平然と言われ、仕方なしに承諾する。
一方、金山が営業で時々出入りする小さな印刷会社では、やり手で頭のいい姉・幾野由利亜(江上敬子)と、芸能活動をしているおバカな妹の真子(筧美和子)がいて、病に倒れた父にかわって家業の印刷工場を切り盛りしていた。
吉田監督は『机のなかみ』からのファン。『ヒメアノ〜ル』はその年の邦画ベストテンに入れた。
兄弟と姉妹をテーマに描いた作品だが、ミッキーは4姉妹の3番目。よく姉妹喧嘩をしたものだ。実家は最寄りの駅から1分のところにあって家のすぐ横が道だった。
ある時、「私の家は駅から1分で、白い塀の家だよ」と言ったら「いつもピアノの音や、すごい喧嘩している家 ? 」ときかれて赤っ恥をかいたことがあった。道行く人にも有名だったらしい……。
母は「姉妹喧嘩は消えるからいい、義理になるとそうはいかんよ」と平然としていた。今になってその通りだと思う。
ミッキーのことばかり書いてしまったが、この作品は「是非、是非、観てください」と言うしかない。
出演者の妙(特にお笑いの人・江上敬子さんは今年の主演女優賞もの ❗️)、オチのつけ方、それぞれの両親の描き方、など観どころ満載 ‼️