2017年12月25日

シドニーで映画三昧 (1)『ゴッホ〜最期の手紙〜』

やはり暑い、日差しがちりちりと肌に刺すように照りつける。娘夫婦が寒い日本から暑いところに来たのでとても心配してくれる。クリスマス準備で忙しい時に来てしまって申し訳ない気分。部屋には本物のモミの木、根っこにはプレゼント。ミッキーも持参した物をそっと置いた。

あれやこれやと用事を手伝っていると目的の映画の時間が過ぎてしまってびっくり。明日25日にするわ、というとクリスマスはどこも開いてないから、と言う。ネットで調べたら映画館もやっていない。

驚いて夜9時からの一度観た『ゴッホ〜最期の手紙〜』に行った。娘が終わる頃に向かえに来てくれたが、夜道は心配なんだろう。

この作品は随分前に試写で観たので忘れている部分が多く、改めてみて本当によかった。

🎬『ゴッホ〜最期の手紙〜』ドロタ・コビエラ、ヒュー・ウェルチマン監督/イギリス、ポーランド /DENDY CINEMAにて

郵便配達人のジョセフの息子・アルマンはパリに届ける一通の手紙を託された。その手紙とは父の友人で自殺した画家ゴッホが彼の弟テオに宛てた最期の手紙だった。

観客はミッキーを入れて4人。

『イル・ポスティーノ』も郵便配達人との交流だった。昔は手紙が通信の命綱だったから、それを届ける人との交流は今想像する以上のものがあった。ゴッホも弟・テオの文通は、生活、製作活動、精神的なよりどころで、弟に最期の手紙を渡す郵便配達人の使命はどれほどのものだったろう。

映像も俳優さんたちにゴッホの最期の日々を演じさせて、それを世界中から125名の絵描きさんの手でゴッホの描き方で6万枚以上の油彩画となった。1秒に12枚の油絵を高精細写真となり、動きを与えている。技術的にも稀な作品だ。

世界から125名の絵描きさんを集めたと聞いて、今年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭で観た『中国のゴッホ』ハイボー・ユー、キキ・ティエンチー・ユー監督/中国、オランダの作品を思い出した。

複製画では世界の半分以上のシェアを誇る油絵の村・ダーフェン。独学と見よう見まねで20年の間、ゴッホのレプリカばかりを描き続けている男・ジャオ・シャオヨンのドキュメンタリー映画。彼の工房には絵描き職人が数人いて、彼の家族、兄弟も働いている。すごい勢いで絵筆を走らせて、1日10時間以上描いていた。

この中のお一人でも、この映画に参加しているのではないかと想像しながら観た。
posted by ミッキー at 08:39| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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