2017年12月23日

日本を発つ前に『わたしは、幸福(フェリシテ)』

いよいよ今日、羽田空港から娘夫婦の住むシドニーに行く。行きも帰りもだいたい晩10時の飛行機✈️なので機内映画は期待できない。行きに前半、帰りに後半となりそう。JALからANAに変えたけど、映画的には損した気分。

🎬『わたしは、幸福(フェリシテ)』 アラン・ゴミス監督・脚本/フランス、セネガル、ベルギー、ドイツ、レバノン/129分/ヒューマントラストシネマ有楽町にて

舞台はアフリカ、コンゴの首都キンシャサ。「幸福」という意味の名前を持つフェリシテ(ヴェロ・ツァンダ・ベヤ)はバーで歌い、一人息子を育てているシングルマザー。

生活は豊かではないが、暑い中で冷蔵庫がきかなくなった。ついこの間、修理に大金をはたいたばかりだ。もう一度修理させようと息子のサモ(ガエタン・クラウディア)に修理人を呼ばせるが、来たのはフェリシテが歌っているバーの常連客で、いつも酔っ払って喧嘩をする男・タブー(パピ・ムパカ)だった。

そこに突然、息子サモの交通事故の知らせが病院から届く……。

道路は舗装されていなくて天気の良い日は砂ぼこり、雨の日はぬかるみ。そこを堂々と歩くフェリシテの姿から目が離せなかったし、苦しみ、悲しみの中で自分を貫く圧倒的な生き方に感銘を受けた。

多様な音楽も素晴らしく、バー内部の喧騒と彼女の歌声のシーンは目をつむって聴いた。喧騒も音楽の重要な要素だった。

時々映る暗い森は彼女の眠っていて見る夢で、クラシックの演奏や合唱は祈りのように感じた。

ニコッともしないフェリシテが最後に笑うシーンにホッとすると同時に、どんな親切をされても「サンキュー」の言葉が1度もなかったのが不思議だった。
posted by ミッキー at 12:30| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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