🎬『悪魔払い、 聖なる儀式』フェデリカ・ディ・ジャコモ監督/イタリア、フランス/94分/名古屋今池シネマテークにて
シチリア島の有名なエクソシスト・カタルド神父。彼の元には科学や医学では解明できない病気や悩みを抱え「悪魔に取り憑かれている」と信じる人々がたくさん来る。
1200年も続いている「悪魔祓い」の現場とカタルド神父や悩みを抱えた人々の日常を活写しているドキュメンタリー。
もっともっと凄い映像が観られるのではという期待は裏切られたが、実際の現場は生々しく、どこからどこまでが「憑いて」いるのかな皆目わからい。
地べたに這いつくばって動物の声のような叫び声をあげている人もいれば、給料を払ってくれないけどどうしたらいいかとアホなこと(当人にとって深刻だが)を聞く人もいた。
ミサの時は遠くから来た人や早朝から並んでいる人たちでごった返していて、順番を巡って喧嘩まだしている。観ているミッキーもカタルド神父、こんなに忙しくて大丈夫かな ? と心配になってきた。
エクソシストとして活動する神父の姿はリアル(リアルすぎるぐらい)に捉えていて、現代社会が抱えるいろんな問題が映し出されていた。
第73回ベネチア映画祭オリゾンティ部門の最優秀作品賞を受賞。オリゾンティは長短に関わらず革新的な映画を集めた部門。