ミッキーは2015年の夏に「 画廊兼本屋」さん の 「LIBRAIRIE6」で限定上映された時に観ているのでその時の感想をアップする。
🎬『火葬人』ユライ・ヘルツ監督/チェコスロヴァキア/96分/1968年
ナチス・ドイツの足音が聞こえ始めた1930年末。プラハの火葬場に勤めるカレル・コップフルキングル(ルドルフ・フルシーンスキー)は、素直な妻と美しい娘、ひ弱な息子を愛し、チベット仏教に傾向していた。そんな彼は、地域でも信用されていて大勢集まるサロンでは、時として人々の中心となり演説などする立場であった。
ある日、彼の親しい男ヴィリから、この土地のナチス党への誘いを受けるが拒否をする。だが、時の流れ、世間の噂から無意識ながらも「ユダヤの血が4分の1入っている家族を守らねばならない」と強く妄想を抱くようになる。
この男、理解しがたいが、妻や息子(娘には逃げられたが)を次々と殺していく。妻には納得させて首吊り、息子は棺桶に既に入っている死体と共に火葬する。ここまでやる心理として、ユダヤの血のために、以後繰り広げられるユダヤの惨事から「守る」ためだろうか。
顔を細め、口髭をつければヒットラーにもなり、慈愛にみちた笑顔は、ダライ・ラマにも見えて きた。
🎬『グッド・タイム』ジョシュ&ベニー・サフディ監督/アメリカ/100分/名古屋伏見ミリオンにて
ニューヨークで貧しく暮らしている兄弟のコニー(ロバート・パティンソン)とニック(ベニー・サフディ)は銀行強盗をやるが、あっけなく失敗に終わってニックだけが逮捕されてしまう。
逃げ切ったコニーは投獄された弟が刑務所内で酷い目にあって、怪我をして病院に送られたのを知り、弟を救おうと病院に忍び込む。
やっと観ることが出来た。ジョシュ&ベニー・サフディ兄弟監督だがサフディは知能の足りない弟役をやっている。弟だけ捕まってしまうが、取り調べで「あんたが計画したんじゃないのはわかっているよ。誰が命令したのか?」と何回聞いてもぼーっとして涙を流しているだけ。
一方、ロバート・パティンソン演じるお兄さんの弟思いにジーンとくるが、こちらもヤケクソ気味で手順が良くない。
こんな二人が銀行強盗するなんて無謀だ。コニーのやる事なすことにミッキーは最後までとても不安にだった。しかし最後は現実的な描き方の中で上手く終わっていた。