東京国際映画祭で嬉しい出会いがあった。
プレス専用のたまり場(といっても飲み物とWi-Fi完備のしゃれた場所)でお会いした『ひかりの歌』の杉田協士監督さん。一生懸命DVDをビニールに入れていらっしゃり、ちょうどたまり場が満員だったので同席させていただいたのがご縁でお話させていただいた。
ミッキーの半分くらいの年齢とお見受けした若き監督さんで熱い情熱に裏打ちされた生真面目な方とお見受けした。日頃は高校の教師をなさり『ひかりの歌』の少年たちは教え子さん。その中でも女教師に愛を告白する生徒がいてそのシーンが印象的だった。
気まずいことに映画祭流し観していたので中途半端な会話だった。公開されたら気を入れて再度じっくり観たいと思っている。
名刺交換の時、名刺は持たないので必ずメール返信しますと言ってくださったが、一向に届かなかった。きっとお忙しいのだと思っていたら、なんと「迷惑メール」に入っていた。それもお会いした直後に……。ありがとうございました。
そして、もうお一方。
『七日』『プールサイドマン』の渡辺紘文監督さん。ちょうどロビーにいらっしゃってプレス上映にギリギリだったので「『七日』からのファンです」と握手していただいた。でもどうしてもお話したくて席だけ確保して、すぐロビーに戻った。名刺交換の時、「ミッキーさんですか」と言われてブログを読んでくださっていたことがわかって舞い上がってしまった。
数分の出会いだったが忘れられない東京国際映画祭になった。
🎬『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』アンディ・ムスキエティ監督/アメリカ/135分/名古屋ミッドランドスクエアシネマにて
1988年のメイン州デリー。子どもらが次々と行方不明になる事件が多発する中で、ビル(ジェイデン・リーベラー)の弟ジョージも大雨の日に行方不明になる。
ビルはやがて謎めいたピエロ(ビル・スカルスガルド)に遭遇するようになるが、同じ体験をしている級友たちと力を合わせて立ち向かう。
米作家スティーヴン・キングが 1986年に発表した同名恐怖小説を映画化。 監督は☆『mama』(2013年)のアンディ・ムスキエティ。行ったのは日曜の昼、大きな劇場で半分だから入りは悪くない。
怖さもほどほど青少年向けホラー。と言っても子ども騙しでは絶対ない。アメリカの中坊たちは一人ひとりに抱え込んでいる「悩み」があって、「それ」はそんな子どもらにしか「見えない」ようになっているのだ。
この時代設定でも、一つところで子どもらが行方不明多発となると日本なら村中警官だらけ、学校の行き帰り親同伴、塾や外出時の一人行動は禁止となるが、アメリカ・デリーの村ではそんな警告はなしだ。
☆この監督さんの前作『mama』はシドニーで観たが残念なことに最後15分ほど約束事があって観ていない。日本ではレイトショーだけ一週間ぐらいでチャンスがないままで今まで来てしまったが、この新作を観て未見の15分をDVDで観ようと思っている。