2017年10月29日

東京国際映画祭(4)『ポップ・アイ』『現れた男』

東京国際始まってから天候が不安定で傘、上着などけっこう手荷物が増える。そして忘れ物もする。長時間座っているので腰にあてるといいように派手なネッカチーフにタオルを二枚入れて映画を観ているがそれを忘れてしまった。

今日もアパートにプレスカードを忘れて戻った。その後、黒いテープでしるしがつけてあるビニール傘をコンビニで盗られてしまった。

娘がいつも使うしるしつきの傘だった。店の人に「盗られたようだから買います」と言ったら奥からけっこういい傘を出してくれて処分品だから使ってくださいと渡してくれた。ザーザー降りだったのでありがたかった。

🎬『ポップ・アイ』カーステン・タン監督/シンガポール、タイ/102分/CROSSCUT ASIA

人生に疲れきった建築会社社長のタナーは、バンコクの路上で象使いに連れられていた象を見て、小さい時に故郷で可愛がっていたポパイと気付いた。そばに行くと象も懐かしそうに泣いてくれた。

すぐに持ち主と交渉して譲ってもらい、そのまま故郷を目指して、生き甲斐を失った中年男と老象の旅が始まった。

旅の相手が犬はよくある話だが「象」とは尋常ではない。行く先々で奇異な目で見られたり、繋がせてもらうにも一苦労だ。

旅の道連れに二人の男(?)が登場するが二人とも世捨て人同様。かと言って不幸のどん底とは感じさせないところが救いだ。故郷に着いてからのオチもあってちょっとほろ苦いロードムービーだった。


🎬『現れた男』プラープダー・ユン監督/タイ/87分 /アジアの未来部門

高級なマンションに住む若い女性は朝起きて会社に出かける準備をしている。何もかも完璧に整い、さて出かけようとドアを開けるとマンション通路に傷ついた男が倒れていた。

すぐマンション管理室に通報するが、その隙に男は部屋のソファーに横たわっていた。

素早い男の行動に驚く女は「警察を呼ぶわよ」と言うが男は平然としている。

「ここは俺の住まいだ」と言う始末だ。こんな男を相手にしていても埒があかないと警察に電話するが……。


登場人物は若い男女だけ。謎だらけの展開で若い女の戸惑いを一緒に体験しているようだった。

それにしてもマンションの管理人も警察もなかなか来ない……、これきっと公開しない(失礼)と思うのでちょっとネタバレするが、男は僕の住まいだと言って「ブレーカーの位置、あなたは知っているかい、そこにシールが貼ってある」とか「寝室のコンセントの右側は壊れている」と知り尽くしているのだ。

俄然、サスペンス度が増して来る……ここからはやっぱり書かないほうがいいだろう。
posted by ミッキー at 15:42| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: