🎬『彼女がその名を知らない鳥たち』白石和彌監督/123分/10月28日より新宿バルト9他にて全国ロードショー公開
15歳年上の佐野陣治(阿部サダヲ)と共に生活している北原十和子(蒼井優)は、真面目に働くが下品で金もない佐野をさげすみながら、彼の稼ぎをあてにして同居している。
ある日、彼女は8年前に別れ今だに未練がある黒崎に似た妻子持ちの男と出会い、彼との情事に溺れていく。そんな折、十和子は刑事から黒崎の失踪を知らされ、佐野がその件に関係しているのではないかと疑念を抱くようになる。
あ〜憐れな男だ。蔑まれ、近寄ることも許されず、「虫酸がはしる」と罵倒されてもすごすごと引き下がり、遠目から「見るだけ」の佐野。クレーマー癖のある十和子に謝罪に来たのに何を血迷ったのか「キス」する男・水谷(松阪桃李)。8年前に別れて、その後行方不明になった黒崎(竹野内豊)も十和子を利用するだけ。
こんな悪縁満載の人間関係の憂さ晴らしをするかのように、映画の始まりは買った品物にクレームをつける蒼井優。昨日21日公開した『ミックス。』で中国娘をひょうきんに演じていた人とは思えない。
共感度0パーセント、不快度100パーセントってチラシに書いてあるが、最後の幕切れをあなたはどう感じるか聞いてみたい気持ちでいっぱいだ。