宮沢章夫の戯曲「14歳の国」を基にしたミステリーで、監督さんは『生地獄』の藤井秀剛。
ある中学校で体育授業中に秘密裏に生徒たちの荷物検査によって、いじめ問題や自殺などの実態が浮かび上がるストーリー。
生徒だけではなく、先生の隠された秘密もてんこ盛りの作品で最後まで緊張感は途切れなかった。
しかし、一点だけ承服しがたいところがあった。最初のシーンである先生が瀕死の状態で見つかった時にすぐ警察に電話して、警察も返答して「どうしましたか、状況を言ってください」と言っている。かけた先生は学校の不名誉になるのではと思い受話器をおろすが、現実ではそのままはあり得ない。再度警察から必ずかかってくる。電話に出なければ学校に来ることにもなりうる。そこのところがちょっと気になった。
🎬『シンクロナイズド モンスター』ナチョ・ビガロンド監督・脚本/カナダ/11月3日より新宿バルト9他にて全国順次ロードショー公開
30歳代のグロリア(アン・ハサウェイ)は、恋人ティム(ダン・スティーヴンス)が所有するニューヨークの豪華アパートに住んでいたが、彼女のあまりのルーズさに追い出されてしまう。荷物は「早く出て行け」とばかりに彼がまとめておいてくれた。
彼女はライターだったがそこをリストラされて、ニューヨークには住めず仕方なく故郷に戻ってきた。
実家は空き家状態で家具もベッドもなくて車もない生活。 歩いて買い物するが、途中で幼なじみのオスカー(ジェイソン・サダイキス)と出会う。彼は荷物を運んでくれたり、大型のテレビやソファーベッドまで気をきかせて運んでくれて大助かり。
人心地ついた彼女は大型のテレビに映し出された韓国ソウルで起きている怪獣出現ニュースに釘付けになってしまう…。
『レ・ミゼラブル』『インターステラー』のアン・ハサウェイ、『なんちゃって家族』のジェイソン・サダイキスが主演。
監督さんはイライジャ・ウッド主演『ブラック・ハッカー』のスペイン人の監督さん。この監督さんはアイディアマンだ。それに演出もうまい。この奇想天外の設定の主役を、いつも夢見ているような目をしたアン・ハサウェイにやらせるなど、ただ者ではない。
グロリアは自分がソウルで暴れまわっている怪獣と繋がっていると気付く。だから人がたくさん死んだり建物が壊されたりすると何とかしなきゃいけないと奮闘する話。ファンタジック要素たっぷりの怪獣ものだ。