2017年10月03日

東京映画三昧デー(1)『カイエ・アフリカン〜暴力の記録〜』『ノーウェア・トゥ・ハイド〜あるイラク人看護師の記録〜』

昨日、名古屋試写室で『泥棒役者』(西田征史監督・脚本/東京国際上映作品/奇想天外舞台劇仕様/飽きさせない展開)を観てから、5時の高速バス🚌で上京。

名古屋も東京も小雨。半袖だが羽織るものは必須。バス中や劇場、試写室も温度調整をこまめにしているようだが、場所によっては冷えすぎになったり反対に汗がなかなかひかなかったりと難儀なこの頃だ。

今日の東京スケジュールは
10時『永遠のジャンゴ』アスミック試写室。次は京橋のテアトル試写室で1時『プラハのモーツァルト』
4時からは大目的の難民映画祭『カイエ・アフリカン〜暴力の記録〜』 と『ノーウェア・トゥ・ハイド〜あるイラク人看護師の記録〜』。2作品とも名古屋のプログラムには入っていないし、初上映の作品。

🎬『永遠のジャンゴ』エチエンヌ・コマール監督、脚本/フランス/117分/11月25日公開

監督さんは『チャップリンからの贈り物』の脚本を担当した方。「ギターの英雄」と称されているジャンゴ・ラインハルトの第二次世界大戦下の彼の知られざる過去を描いた作品。ジャンゴはジプシーの血を引くミュージシャン。ドイツナチスはプロパガンダに利用しようとドイツに招くが周りの忠告を受けてスイスに逃亡するが…。ジャンゴを演じるのは『預言者』『ヒポクラテス』のレダ・カテブ。ジャンゴが残した名曲と当時のジプシーに対するドイツナチスの蛮行が描かれている。

🎬『プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード』ジョン・スティーブンソン監督/UK、チェコ/103分/12月公開

1787年。歌劇「フィガロの結婚」で人気急上昇のモーツァルトをプラハに招き新作を作曲して貰おうと招く。
モーツァルト生誕260年を記念して作られたが、想像していた作品とは違った。モーツァルト音楽より男女のいざこざが中心。疲れで少し💤

🎬『カイエ・アフリカン〜暴力の記録〜』ハイディ・スぺコーニャ監督/スイス、ドイツ/日本初上映/ロカルノ国際映画祭ゾンタクラブ賞受賞

1冊のノートの発見から始まったドキュメンタリー。そのノートには中央アフリカ共和国の戦乱の中で、コンゴの兵士によって暴行を受けた約300人の女性たちの証言が書かれていた。

レイプによって妊娠してしまい家族からも疎まれる存在となり、10歳ぐらいになる子は「いろんな人からパパ似といわれるけど、そのことを私に言っても、ママには言わないの」と不思議そうに語る少女に「明日への希望」などというどこかの国のスローガンなどは無縁な存在だ。

◆『ノーウェア・トゥ・ハイド〜あるイラク人看護師の記録〜』 ザルダシュット・アフマド監督/ノルウェー、スウェーデン、イラク/日本初上映/アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭2016長編部門グランプリ

2011年、米軍撤退後のイラク中部の町・ジャローラで救急医療の看護師として働く五人の子持ちのパパ・ノリは、「死の三角地帯」と呼ばれる地域の病院で毎日毎日、負傷者が運ばれてくるのを治療している。

監督さんは彼に周りで起きていることをカメラで撮ってみないかと持ちかけた。カメラなど持ったことのないノリだったが、日常を記録するように撮ることにした。

はじめこそ画面が揺れたり喋っている人のお顔が映らなかったりしていたが、だんだんと上手くなって行った。だがそこに映るのは、ジャローラが武装組織ISに侵攻され、彼の勤める病院は医師までが逃げてしまう危険地帯となって行く様だ。

イラクの現状が激しさを増すにつれ、ノリの映像も衝撃的なものになっていく。ノリの感情の高ぶりがそのまま真っ直ぐに伝わってきた。



posted by ミッキー at 08:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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