今時、珍しくもないがサーバーのお水が飲めて、Wi-Fiもバッチリとあって嬉しい限りだ。同じフロアのスーパーで安い菓子パンを一つ買えば、ずっといてもあまり目立たないので、読書もできると喜んでいる。
🎬『あゝ、荒野』岸善幸監督/前篇157分/後篇147分/前篇 10月に7日 後篇10月21日より新宿ピカデリー他にて2部連続ロードショー公開
2021年。21歳の沢村新次(菅田将暉)は家も職もなく新宿の町をうろついていた。かつては振り込め詐欺に関わっていた新次は、信頼していた仲間・裕二(山田裕貴)の裏切りで3年ぶりに刑務所から出てきたばかりだった。
足が向くのは恨みに思っている裕二のところで、プロボクサーになってデビューした彼から手痛いパンチをくらってしまう。
痛手を受けて倒れかけていた時に偶然通りかかった床屋の店員二木建二(ヤン・イクチュン)が心配して手をかしてくれた。
そんな2人の若者の様子を見ていた元ボクサーの堀口(ユースケ・サンタマリア)は自分が細々と経営するボクシングジムに誘う。
建二は吃音と対人恐怖症を抱えた引っ込み思案な青年で、韓国人の母親は幼いときに亡くなり、父親は元自衛官で一人息子の建二を暴力で支配していた。、
新次は後日、堀口の「海洋拳闘クラブ」にふらりとやって来て、引退して18年経っている堀口に相手してもらう。喧嘩には自信があった新次だがまるで歯が立たなかった。
そんなつぶれかけのボクシングジムに、いろいろな事情を抱えた新次と建二はそこに住み込み、プロ試験を目指して日々過ごすことになる。
ボクシングなど全然わからないし、殴り合いの多い映画だと思い込んでいた。それも前後合わせると5時間強だったので試写に行くのが少し気が重かった。だけど『春の夢』のヤン・イクチュン、『火花』(11月公開)の菅田将暉だから意を決して観に行った。
前後篇続けて観られて本当に良かった。前篇を観たらすぐにでも観たくなる後篇。5時間があっという間だった。
とにかく役者が素晴らしい!菅田将暉の狂気、ヤン・イクチュンの純情。2人の一挙一動から目が離せなかった。
ボクシングのファイトネームがいい。新次は「新宿新次」建二は「バリカン建二」。2人の名前がリング上で声高々と呼ばれるシーンには鳥肌がたった。
☆少なくとも下半期のベスト3には入る ❗️ とミッキーは見込んだ。是非とも劇場でご覧いただきたい。