2017年09月24日

福岡アジアフォーカス映画祭 『明日への戴冠』『健忘村』

福岡の皆様へ

いろいろとお世話になりました。

美味しいお店に連れていってもらったり、映画の話に花を咲かせたり、これ以上福岡にいると体重は増えてもいっこうにかまわないですが、尻に根が生えそうなどで5日間が限度でした。

口福(岡)の地にはまた来年もくる決意です。どうか名古屋のミッキーをお忘れなく。心より感謝しております。

🎬『明日への戴冠』エカチャイ・スィーウィチャイ監督/タイ

タイ南部の町パッタルンで伝統あるノーラー舞踏名家の血をひくシン(パイサーン・クンヌー❤️)は、師匠である父親サッター(エカチャイ・スィーウィチャイ/監督さん)と対立して家出をする。

本気ではなかったが、父親の「二度と戻ってくるな」というきつい言葉に覚悟の家出となった。

シンはギターも歌もうまく、すぐにバンドの一員となる。そんな時に偶然に出会ったノーラーの踊り手の娘と恋におちて……。

プロジューサーの方が来福された。監督もされていて、南タイでは有名な歌手・タカチャイさんから「この地方のノーラー舞踏の伝承の衰退を食い止めるために映画にして、いろんな国の人に見て貰いたい。是非、監督してください」と頼まれた。

今では、伝統儀式や寺の行事で演じられるくらいで、南タイの人ですら知らない状態。しかし南タイのことや舞踏についてほとんど知らなかったので、タカチャイ監督・主演となって、自分はプロジューサーとして参加したと語ってくれた。

南タイの自然、人々の暮らしが大画面の中に息づいていた。特に息子シンはイケメン、声よし、踊りよしでミッキーは虜❤️になった。

映画の最後では親と子世代のしがらみがとけるが、辛い幕切れで……💧

🎬『健忘村』チェン・ユーシュン監督/台湾・中国/116分/日本初上映/The Village of No Return

時は清朝滅亡して中華民国ができて、古いもの新しいものが混沌した時代。舞台は僻地の小さな村。そんな村を手中にしようと地域のボス(エリック・ツァン)は混乱を起こそうと企み、村の女チウロウ(スー・チー)にもその企みの片棒を担がせていた。

チウロウは将来を誓った男がいたが彼が村を一年離れていた間に望まぬ結婚をさせられていた。

そんなある日、この村に鉄道の駅ができるという噂が流れ、喜んだ村人は「今晩は酒盛りだ」と浮かれいたら……。

題名がいい❗ 健忘症のミッキーには題名だけで興味をそそられた。

出てくる俳優さんも豪華。スー・チー、ジョセフ・チャン、エリック・ツァン、そして記憶を自在にできるという不思議な機械を村に持ち込む胡散臭い導師に『鋼のピアノ』のワン・チェンユエン。

嫌な思い出をすっぽり忘れてさせてくれて楽しい思い出や経験だけが残れば、こんな幸せなことはない。

この作品は公開されるべき映画と思うので細かいことは書かないが、深刻な内容の続いたライナップの中で燦然と光輝いていた喜劇だった。


posted by ミッキー at 10:57| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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