2017年09月21日

福岡アジアフォーカス映画祭(4)『ベンとジョディ 〜珈琲哲學 第二章〜』『ゴッドスピード』

🎬『ベンとジョディ 〜珈琲哲學 第二章〜』アンガ・ドウィマス・サソンコ監督/インドネシア/117分/日本初上映/Ben & Jody

今はワゴン車でインドネシアを巡りカフェを営業するバリスタのベンとジョディ(チコ・ジェリコとリオ・デワント)。一緒にやっていた仲間が妊娠したり、独立したい人が辞めたのをきっかけに、二人はジャカルタに戻りカフェを再開することにした。すべての財産を売り払って国中を回ってたので、出資者や新たな仲間を捜し始めるが……。

『プラハからの手紙』の監督さん。1965年のインドネシア。当時、スカルノ大統領の奨学資金でチェコのプラハに留学していた数百人もの学生は、スカルノ政権が崩壊したのを受けたパスポートが失効になり、祖国インドネシアに帰れなくなった史実を描いていてとても見応えのあり、勉強にもなった作品。

この新作には第1章『フィロソフィ・コピ(珈琲哲学)』があって今回上映されたのはその続編。珈琲の名産地であるインドネシアを舞台にして珈琲道を追求する若者たちを描いている。

コーヒー好きには見逃せない題名なのでマークしていたが、ストーリー展開もあわただしく、男女4名の俳優さんも個性が引き立っていない。簡単に恋人関係になる設定もお手軽でいただけなかった。

唯一、コーヒー農園が大企業に搾取される構図でインドネシアの現実が垣間見られたのが良かった。

🎬『ゴッドスピード』チョン・モンホン監督/台湾/112分/Godspeed

素直で正直者と見込まれた無職の男ナードウ(ナードウ)は不思議な手口で仕事を引き受けたが、その仕事とは小さな包みのヘロインを台南に運ぶだけの簡単な仕事だった。

彼の住む台北から台南に行くのだが、強引に「安くするから乗ってくれ、頼むよ。台南なら俺の帰る方向だから、もっと値引きするよ」というタクシー運転手シュウ(マイケル・ホイ)という奇妙な初老の運転手の車に乗り込んだ。

スルメのような映画だった。噛めば噛むほど味が出てくる。タクシー運転手を演じるのは香港喜劇王マイケル・ホイで、25年間自前の車でタクシー営業をやっていて、古い車体を見て客がつかず困っていたところ、すれていないナードウに乗車拒否の反対の強引乗車させたのだ。

悪の手先か ? とミッキーは勘ぐったが二人とも下級階層であるが、善人だった。途中、命懸けのアクシデントもあるが、最後はほっこりした。
posted by ミッキー at 13:07| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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